輪島塗神楽坂行商プロジェクト「たびいき」特別展示イベント
輪島塗に新たな息吹を吹き込むプロジェクト「たびいき」が、2024年10月18日から23日まで東京・神楽坂にて特別展示イベントを開催します。このプロジェクトは、輪島塗の伝統と新たな価値を提案すべく生まれました。特別展示の第一弾として「能登輪島塗師屋の器展~伝統と復興の価値」が、ギャラリー「カグラザカヒトトハコ」で行われます。
伝統の再認識と地域交流の促進
「たびいき」という名称は、江戸時代から続く輪島塗のプロデューサーである塗師屋が行商していた「旅行き」に由来しています。輪島の職人たちは、実際に各地を巡ってお客様の声を直接聞きながら、商品を企画しています。今回の展示は、2023年に発生した能登半島地震による被害を受けた輪島塗の工房がどのように再生を果たしたのかを伝える機会でもあります。傷ついた漆器が金継ぎ技術によって蘇る様子は、伝統が持つ復活力を象徴しています。
特別展示「能登輪島塗師屋の器展」
今回の企画展では、塩安漆器工房をはじめとする若手職人たちが制作した独自の魅力を持つ作品を一堂に展示・販売します。輪島塗は一つ一つが異なるため、来場者は自分だけの特別な漆器と出会うチャンスです。また、オーダーメイドや修理に関する相談も受け付けており、職人と直接対話を交わすことで、より深い理解を得られます。
参加する若手作家たち
展示には、辻正尭さんと中島悠さんという新進気鋭の若手作家も参加します。辻さんは、木地屋の息子として自ら漆を塗ることから始め、その技術を継承しています。中島さんも、家族の跡を継いで30代で輪島に帰郷し、塗師屋として活躍を始めました。彼らの作品にも注目です。
輪島塗の魅力とは
輪島塗は、平安時代にその起源を持ち、江戸時代には高い地位を持つシンボルとして広まりました。100以上の工程を経て作られる輪島塗は、その耐久性や美しさが特徴です。手作業による重ね塗りによって得られた深い光沢は、多くの魅了する要素の一つ。使用を続けることでその味わいも増し、独自の世界観を楽しむことができます。
塩安漆器工房について
んの由来は、安政5年(1858年)に初代塩安忠左衛門が設立したことに始まります。工房では、伝統的な技術を受け継ぎながらも、新しい輪島塗の創造に取り組んでいます。日常使いの器や特別な品物として、お客様の希望に沿った作品作りを行っています。
金継ぎの可能性
塩安漆器工房では、深刻な地震の影響を受けた漆器の復旧作業も行っています。塩安さんが語るには、「金継ぎは陶磁器でよく行われるが、漆器での金継ぎは珍しい。伝統的な修理ではなく、新たな価値をもたらす挑戦として非常に興味深い」とのことです。それにより、被災した漆器も独自の魅力を持つ作品に生まれ変わります。
まとめ
輪島塗神楽坂行商プロジェクト「たびいき」がもたらすこの特別展示は、単なる製品の展示に留まらず、職人との交流を通じて輪島塗の魅力を再発見する機会となります。伝統を感じながら、未来への展望をともに考える場として、ぜひお越しください。地域との結びつきを深め、輪島塗の新たな価値を共に享受しましょう。
展示詳細
- - 会期: 2024年10月18日(金)~23日(水)
- - 会場: カグラザカヒトトハコ(東京都新宿区神楽坂6-58 NHビル1階)
- - 時間: 11:00~19:00(最終日17:00終了)
さらなる詳細やお問い合わせは、公式ウェブサイトをご覧ください。