企業向けカーボンクレジット調達ガイドが登場
株式会社exroad(エクスロード)が、企業向けの実践ガイド『カーボンクレジット調達戦略 企業向け実践ガイド』を発表しました。このガイドは、カーボンクレジットと排出量取引制度に関する最新情報を提供し、企業が持続可能性を推進するためにどのように行動すべきかを示しています。
来年度からのGX-ETSへの対応
GX-ETS(排出量取引制度)が本格稼働を控えており、JクレジットやJCMが認められることが期待されています。また、先月発表されたSBTiの最新のドラフトでは、企業が削減しきれない排出に対して責任を持つ「Ongoing Emissions Responsibility(OER)」という新たな概念が提示されました。これにより、長期的な炭素除去を目的としたクレジットの需要が増加する見込みです。
こうした変化により、カーボンクレジットの調達を検討する企業が増加しています。exroadは、国際的にも評価されているカーボンクレジットのデータプロバイダーであるAbatableと提携し、彼らが発行したガイド『Building a science-aligned carbon procurement strategy ‐ A practical guide for companies』を日本市場向けに翻訳しました。このレポートには図表も含まれ、日本企業が取り組むべき具体的な戦略が明記されています。
サステナビリティ推進のためのツール
『カーボンクレジット調達戦略 企業向け実践ガイド』は、サステナビリティ推進部や経営企画部、調達部など、カーボンクレジットを活用しようとする企業の担当者にとって特に価値のある内容となっており、具体的な10のステップも提案されています。上記のガイドを活用すれば、企業はGX-ETSへのスムーズな移行が可能になるでしょう。
Abatableについて
Abatableは、欧州を中心に国際的な評価を受けているカーボンクレジットのデータプロバイダーであり、調達プラットフォームを展開しています。彼らは、創業者のMaria Eugenia Filmanovic氏やValerio Magliulo氏がもたらす専門知識を基に、10,000件以上のカーボンクレジットプロジェクトを体系的にデータベース化し、価格や供給量を可視化しています。2023年にはEcosphere+を買収し、さらに強固な調達ネットワークを築いています。
レポートの中身
新たに公開されたガイドは、以下の構成になっています。
- - エグゼクティブサマリー
- - なぜ今、クレジット調達戦略を構築するのか
- - 企業にとっての4つの展望
- - ネットゼロ戦略における重要な役割
- - 主要原則
- - 推奨される10のステップ
- - まとめ
このガイドは、クレジット調達に関する深い知識がない方でも理解しやすい内容となっており、実際に活用できる具体的な方法を学ぶことができます。
情報サービスの利点
exroadは、カーボンクレジットと排出量取引制度に特化した情報サービスも提供しており、企業が必要なデータを迅速に入手できるよう支援しています。これにより、企業は自社の持続可能性の取り組みを強化し、社会全体に及ぼす影響を正確に評価することが可能となります。詳細は公式サイトにて確認できます。
持続可能な社会を実現するために、企業は新たな約束を果たしていく必要があります。そのためには、正しい情報と戦略が必要不可欠です。exroadの新たなガイドを手に取って、カーボンクレジットの活用を始めてみてはいかがでしょうか。