停滞する日本を救うか？OISTは東大を超えたのか！日本の未来を変える革新的な研究機関の実態に迫る

OIST vs 東大: 日本の未来を担うのはどちらか？

「沖縄科学技術大学院大学（OIST）」は、設立からわずか13年で世界から注目を集める研究機関へと成長を遂げました。Nature Index 2019年版「質の高い研究機関ランキング（正規化版）」では世界9位を獲得し、2022年にはスバンテ・ペーボ兼任教授がノーベル生理学・医学賞を受賞するなど、輝かしい実績を残しています。一方、日本の高等教育機関の象徴として長く君臨してきた東京大学（東大）は、国際的な競争が激化する中で、その地位を維持できるのか、新たな課題に直面しています。

本書『沖縄科学技術大学院大学は東大を超えたのか―日本を「明治維新の呪縛」から解放し、新しい可能性を探求する―』は、政策研究者の鈴木崇弘氏が、OISTと東大を比較分析することで、日本の現状と未来について鋭く考察したものです。

日本の停滞を打破するOISTマジック

著者は、OISTの自由度の高い研究環境や先進的な運営方針が、従来の日本の枠組みを超えた「国際的な環境ややり方を構築する実験場」となっていると指摘します。OISTは、外国人研究者の割合が半数以上という国際色豊かな環境であり、多様な視点と創造性を重視する研究体制を構築しています。

日本の現状：危機感と課題

本書では、日本のGDPや1人あたりGDPが低下していること、研究開発費においても韓国や中国に追い抜かれつつあることなど、日本の現状が深刻であることをデータに基づいて示しています。著者は、日本の停滞を打破するためには、OISTのような革新的な研究機関を育成し、新たなイノベーションを起こす必要があると訴えます。