能登半島地震から半年、LINEヤフーのデータ分析
今年の1月1日に発生した能登半島地震。その影響を受けた輪島市と珠洲市における避難状況が、LINEヤフーによって匿名化された位置情報データをもとに詳しく分析されました。報告書は「能登半島地震から半年ビッグデータからみる能登半島地震の避難状況」と名付けられ、地震発生直後から6月末までのデータが取り上げられています。
地震発生直後の避難状況
地震後のデータから、輪島市と珠洲市の推定居住者の約7割が自宅を離れたことが分かりました。この避難の動きは、地震の影響が長期化していることを示唆しています。6月末時点で、自宅に戻ることができた人はわずか46%にとどまり、多くの被災者がまだ日常生活を取り戻せていない状況です。
人々の移動先
地震後、特に注目されたのは、住民の移動先の推移です。石川県内で最も多くの移動が見られたのは金沢市であり、他にも野々市市や白山市など人口が多い地域への移動が見られました。県外に目を向けると、当初は隣接する富山県への移動者が多かったものの、徐々に東京都への移動者が増加していることが明らかになりました。6月30日現在、東京都からの移動者が最も多く、14.7%に達していました。
変化する検索ニーズ
地震直後の検索データも興味深い結果を示しています。電気や停電に関連する検索は1週間程度で減少したのに対し、水道や断水に関するキーワードは1月末まで検索され続けたことが分かりました。また、風呂に関する検索も継続して見られました。このような変化は、被災者のリアルなニーズを映し出しています。
LINEヤフーの取り組み
LINEヤフーは、このビッグデータを活用し、今後の災害時における支援や復興の判断に役立てる取り組みを進めています。被災者や被災地への支援を継続的に行うことを表明しており、社会におけるデータの価値をさらに高めることを目指しています。詳しいレポートはLINEヤフーのウェブサイトで公開されています。政府や支援団体にとっても、今後の災害対策における重要な指標となるでしょう。
このようなデータ分析を通じて、私たちが今何を考え、社会にどう反映していくべきか、その一助となるレポートが今後も期待されます。