横浜の遺跡から考古学の魅力を探る
2024年8月2日と9日に、リザプロ株式会社主催の「横浜の遺跡から学ぶ、考古学の遺産研究手法プログラム」が開催されました。本プログラムには中高生が参加し、横浜にある関東大震災の遺構などを調査しました。講師には早稲田大学文化財総合調査研究所の福田莉紗さんらが参加し、考古学の知識を実地で学びました。
入る前に
参加者たちは、考古学がどのように過去の人々や社会を理解する手法であるかを学び、地下に埋もれた遺物や遺構の価値を体感する機会を持ちました。このようなプログラムを通じ、彼らは歴史に関心を持ち、自身が生活している社会の構造を再考察するきっかけを得たのです。
フィールドワークの内容
フィールドワークでは、参加者はチームを組み、旧横浜港駅プラットホームや旧税関事務所の遺構を訪問しました。普段は気づかない横浜の歴史的な側面に直面し、“なぜこの遺構が残されているのか”を考える機会が与えられました。それにより、参加者は自らの視点を広げることができたようです。
さらに、福田講師からは考古学の実地調査において重要なポイントを学ぶ講義も行われました。この経験は、単に遺構を調査するだけでなく、現代社会での意義を探ることにもつながります。
デジタル技術の活用
フィールドワークが終わった後、参加者はデジタル技術を使って、過去の遺構をどのように現在の社会に活かすかについてディスカッションしました。考古学の基本原則である「人間の性質は時を越えて変わらない」との視点をもとに、遺構を通じた社会貢献のアイデアを提案し合い、非常に活発な議論が繰り広げられました。
参加者の声
実際にイベントに参加した高校1年生の生徒は「暑さが厳しかったが、街中にこんなにも歴史が埋もれているとは思わなかった」と述べ、自らの発見を喜びました。また、高校2年生は「調査を通じて遺構を保存する価値が理解できた」と感想を語りました。これは、講師たちの指導が大きな役割を果たした証でもあります。
今後の展望
リザプロ株式会社の代表取締役、孫辰洋さんは「社会問題を自分ごと化していくことが大切であり、活発な社会貢献活動をこれからも推進していく」と述べています。プログラムの成果は、2024年9月28日、29日の「日本災害・防災考古学会研究会」で口頭発表される予定です。
まとめ
このように、考古学の研究や遺跡の調査を通じて中高生が自身のルーツを知り、社会とのつながりを実感するプログラムは、今後も重要な教育の一環として継続されることでしょう。新しい知識や視点が未来のコミュニティを形成する礎となることが期待されます。参加者たちが得た経験が、将来の社会貢献や自身の成長につながることを願っています。