CO2固定型コンクリート工場
2024-07-17 12:17:22

建設業界の未来を拓く!CO2固定型コンクリート専用工場「CPセンター栗東」開設

建設業界の未来を拓く!CO2固定型コンクリート専用工場「CPセンター栗東」開設



安藤ハザマ株式会社は、建設会社や生コン工場、大学など15の企業・団体が連携するCPコンクリートコンソーシアム(CPCC)の幹事会社として、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」に採択され、2022年からCO2固定型コンクリート「CPコンクリート」の開発を進めています。

CPコンクリートは、コンクリート1m3あたりCO2固定量120kg以上を目指し、従来は産業廃棄物として扱われてきた、解体時のコンクリート塊や建設現場で未使用となったコンクリート(残コン・戻りコン)、生コン工場から排出されるスラッジケーキやスラッジ水などを原材料として再資源化する画期的な技術です。さらに、打設後の養生時にもCO2ナノバブル水などを利用することで、CO2固定量を最大化することが可能となっています。

このプロジェクトの一環として、CPCC構成員の灰孝小野田レミコン株式会社は、2024年5月にCPコンクリート用の材料を製造する国内初の専用工場「CPセンター栗東」を滋賀県栗東市に開設しました。

CPセンター栗東には、産業廃棄物とされてきた戻りコンクリートやスラッジケーキなどを粒状化再生骨材として再資源化する製造設備、ミキサー、破砕・篩い分けを行う分級設備が設置されています。安藤ハザマは、これらの設備選定に向けた実験などに協力し、基礎実験の成果をCO2を固定する仮設備に反映することで、CO2固定型骨材「CP骨材」の安定的な製造に貢献してきました。現在、CO2固定設備の大型化と恒久的な設置を目指す設備設計にも着手しています。

CPコンクリートの開発は、コンクリートのカーボンニュートラル化だけでなく、コンクリート産業内や地域内での資源循環を目指しています。CPCCは、CPセンター栗東を滋賀県湖南地区の中核として、近隣の生コン工場と連携し、削減価値のあるCO2を調達するとともに、廃棄物扱いされてきた資源の効率的な活用に向けたサプライチェーン構築を目指しています。

CPセンター栗東で製造されるCP骨材は、今秋に滋賀県内の公園施設で実施されるCPコンクリートの試験施工に採用される予定です。

CPコンクリートの革新的な技術



CPコンクリートは、従来のコンクリート製造における課題であるCO2排出量削減と廃棄物問題の両方に貢献する画期的な技術です。

CO2排出量削減: CO2を固定することで、コンクリート製造に伴うCO2排出量を大幅に削減できます。
廃棄物削減: 産業廃棄物を再資源化することで、廃棄物量を削減し、循環型社会の実現に貢献できます。
* 資源循環: 地域内での資源循環を促進することで、環境負荷の低減と経済活性化を両立できます。

将来への展望



CPコンクリートは、建設業界の持続可能な発展に大きく貢献する技術として期待されています。CPセンター栗東の開設は、CPコンクリートの実用化に向けた大きな一歩であり、今後、さらなる技術開発と社会実装が進められる予定です。

CPコンクリートは、建設業界のみならず、社会全体の環境問題解決に貢献する革新的な技術として、注目を集めています。


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