デジタルツイン技術
2026-02-02 11:15:50

芝浦工業大学が開発したデジタルツインの異常検知技術とは

芝浦工業大学の革新技術を紹介



東京都江東区に位置する芝浦工業大学は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の支援を受けて、デジタルツイン技術の安全性向上を目指す研究を進めています。この度、工学部の新熊亮一教授が「マルチLiDAR異常検知技術」を開発し、特許を出願しました。

デジタルツインとは、現実の物理空間を仮想空間にリアルタイムで再現するシステムで、特に都市のインフラや産業制御において重要な役割を果たします。このシステムの信頼性を確保するためには、センサーからのデータが正確であることが不可欠です。

新技術の背景



今回開発された「マルチLiDAR異常検知技術」は、複数のLiDARセンサーから得られるデータを用いて、異常を迅速に検出し、デジタルツイン全体の信頼性を高めることを目指します。特に、悪意ある信号が混入した場合やセンサーの故障があった場合でも、リアルタイムで問題点を特定する能力を備えています。

この技術は、KDDI総合研究所との共同プロジェクト「デジタルツインによるサイバー・フィジカル連携型セキュリティ基盤」の成果として発表されました。このプロジェクトは、サイバー空間と物理空間を連携させる新たなセキュリティモデルを確立することを目的としています。

LiDAR技術の重要性



LiDAR(Light Detection and Ranging)技術は、レーザーを用いて物体の距離を高精度で測定する手法です。これにより、リアルな環境を模倣するデジタルツインが実現します。しかし、高密度のLiDAR環境では、データの誤りやシステム全体の機能不全を引き起こすリスクが伴います。そこで、本プロジェクトでは、複数のLiDARによる情報をもとに異常を即座に検知・分離する新しい手法を実証しました。

具体的な研究成果と未来展望



この研究は、技術の実用化に向けて重要な一歩を示しています。芝浦工業大学は、内閣府のSBIR制度により設立された自校初のベンチャー企業「株式会社ハイパーデジタルツイン」(HDT)を通じて、この技術を社会に実装していく考えです。HDTは、自律移動ロボットや交通支援システム向けのデジタルツイン基盤を構築しており、本技術を導入することでその安全性を一層強化する狙いがあります。

研究の意義と末永い取り組み



新熊教授は、この技術がデジタルツインの信頼性を高めるだけでなく、将来的には社会全体のインフラセキュリティを向上させることに寄与すると考えています。芝浦工業大学は、受賞歴のある学術研究や産業連携を通じて、テクノロジーの革新と社会貢献を目指しており、2030年にはアジアの工科系大学のトップ10を目指しています。

このように、芝浦工業大学の「マルチLiDAR異常検知技術」は、今後のデジタル時代における安全なインフラを支える重要な技術へと成長していくことでしょう。

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