ニシンの残さいを活用した有機肥料で地域支援と子ども食堂への食材提供を実施
ニシンの残さいを有機肥料に活用し地域に貢献
カズノコ・ニシン加工を手掛けるカリフッド株式会社が、ニシンから生まれる有機肥料を通じて地域支援の取り組みを始めました。このプロジェクトは、東京都大田区に所在する同社が北海道共和町の農業生産者と連携し、環境保護と地域活性化を目指したものです。
プロジェクトの背景と目的
この取り組みは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の一環として位置づけられています。ニシンの加工過程で発生する残さいや内臓から有機肥料を製造し、それを用いて育てた作物を大田区の子ども食堂に無償で提供するという試みです。これにより、食の安全と持続可能な農業を実現しながら、地域の子どもたちに質の高い食事を届けることを狙いとしています。
ニシン由来の有機肥料の製造
同社は、北海道岩内町に工場を持ち、カズノコやニシン製品の加工を行っています。ニシンがかつて日本の農業に貢献した事例に着目し、その残さいを魚粉に再利用することを決定しました。この魚粉を共和町の有機農家に提供し、米や青果の栽培に活用されます。具体的には、ブランド米「ななつぼし」やトウモロコシ、メロン、ジャガイモがこの肥料で育てられます。
作物の収穫と無償提供
このプロジェクトの初年度となる今年、農家たちは8月から作物を収穫予定で、全量をカリフッドが買い取り、東京都内の約30軒の子ども食堂に無償提供する計画です。これにより、地域の農家は安定した収入源を得られると同時に、子どもたちには健康的な食事が届けられます。
地域とのつながりと肥料自給率の向上
カリフッドは、地域の農家と消費地の間で新たなつながりを創出し、肥料の自給率向上を目指しています。日本は多くの肥料を海外頼みにしていますが、この取り組みを通じて地元資源を活用し、持続可能な農業を支える存在になりたいと考えています。
未来への展望
今後は、有機肥料を用いる作物の種類や収穫量を増やすとともに、地域の漁業者や他の生産者と連携を深め、さらなる持続可能な資源循環の形成を目指していく意向です。海と田畑を結ぶ新しい価値創造を図りながら、地域社会に貢献していく企業としての姿勢をこれからも見せていくでしょう。
このように、カリフッド株式会社の取り組みは、地域活性化や食育支援に繋がるだけでなく、持続可能な社会づくりにも寄与する重要なプロジェクトです。
会社情報
- 会社名
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カリフッド株式会社
- 住所
- 東京都大田区東雪谷1-28-14
- 電話番号
-
03-3748-6611