隠れ起業意識の高まり
2020-02-18 16:00:17

日本人の「隠れ起業意識」が高まりつつある理由とは?

最近の調査によると、日本人の起業意識は思ったよりも高く、特に副業としての起業に関心が寄せられていることがわかりました。この調査では、20代から60代の男女7,780名を対象に行われ、起業をしたいかどうかの意向が問われました結果、興味を示したのはわずか12.6%にとどまりました。しかし、この調査の面白い点は、起業に関心のない「起業無関心者」を特定し、その中でも副業起業に対する興味がどれくらいあるかを調査したことです。その結果、約37.6%が副業としての起業に「興味あり」と回答しました。

興味を抱く層は特に20代から40代に集中しており、30代の起業無関心者の中ではなんと半数近くが副業起業に関心があると答えています。この現象は、「副業」が持つ心理的な安心感が影響していると考えられます。多くの人々が「今の仕事は辞めたくないが、収入を増やしたい」といった現実的な理由から、副業に取り組むことを考えるようになったのです。

また、調査では副業を希望する人々が述べた様々な意見も浮き彫りとなりました。「在職中の収入を増やしたい」、「育休中だから副業で家計を助けたい」との具体的なニーズがありました。その一方で、「楽しみながら収入を得たい」や「自分を客観視したい」といった理想的な願望も多く反映されていました。このような意欲的な声は、現代の働き方にも大きな影響を与えるでしょう。

更に、副業を希望する理由について調査したところ、年齢層によっても顕著な違いが見られました。副業を希望する意向は、全体で27.8%に達し、これは起業意識の約2倍です。特に20代の若者における副業への意識は高く、年齢が若いほど副業への関与が進んでいるという傾向が確認されました。こうした若い世代が働き方を模索する姿は、今後ますます増えていくことが予想されます。

さらに、実際に起業を果たした人々にも注目してみましょう。彼らの多くは、起業を決意してから開業までの期間が3年未満であると回答しており、開業後も74%が3年以内に黒字化を達成しています。つまり、実行に移すスピード感が見られると同時に、成功までの道のりも比較的短いことが伺えます。そして、これらの起業家の多くは、1人での起業が過半数を占め、独立心の強さが際立っているのも興味深い点です。

起業無関心者と起業家を比較すると、自己表現における言葉の選び方にも差が見られました。「誠実」や「信頼」といった言葉が起業無関心者に好まれる一方、起業家は「情熱」を重視している傾向が強いのです。このような価値観の違いは、今後の『働き方』や『生き方』に影響を与えるでしょう。

今回の調査結果から、日本人の潜在的な起業意識の高さが伺えます。副業という形で新たな働き方を模索する動きが広がる中、今後の社会全体にどのような変化が生じるのか注目です。多様化する働き方が、一人ひとりのライフスタイルにどれだけ貢献できるのか、私たち全員が注目していかなければなりません。

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