カンロが描く未来像：2024年中間決算と経営計画の新たな一歩

カンロが目指す未来

カンロ株式会社は、創業以来113年の歴史を誇る老舗キャンディメーカーです。最近、2024年中間決算説明会を開催し、同社の経営計画や今後の戦略について詳しい報告が発表されました。今回は、その内容について深掘りしていきます。

ブランド基軸経営の強化

カンロでは、ブランド基軸経営を進めつつ、顧客との関係を深めることを重視しています。業界トップシェアを誇る製品には、「金のミルク」や「健康のど飴」、「ピュレグミ」があり、高い評価を得ています。

今年は「アメージングカンロ」シリーズとして、新たな体験価値を持つ商品を市場に投入計画中です。例えば、2024年8月27日には「シークラゲグミアカクラゲ」が発売される予定です。これは、既に人気のシークラゲグミのシリーズ新商品として位置づけられ、さらなる顧客の期待を集めています。

サステナビリティへの取り組み

カンロはまた、サステナビリティを重要な経営方針に据えています。「Sweeten the Future」という企業パーパスのもとに、企業の活動が環境への配慮と社会貢献を両立させることを目指しています。この取り組みの一環として、社内に「サステナビリティ推進部」を新設し、環境責任、食の安全、人権尊重の分野を強化・拡充しています。

具体的には、Jリーグのレノファ山口FCとの橋渡しを通じて地域との交流を深め、糖に関する教育イベントを実施しています。これにより、地域社会において糖分摂取の重要性や正しい理解を促し、幅広い関心を集めています。

経営基盤の強化

カンロでは、ITやデジタル技術の活用にも積極的です。2024年にはe-Learning研修を導入し、人財育成への取り組みも進めます。また、AI技術を取り入れた業務改革が進行中で、これにより新たな価値を創出することを目指しています。

生産体制も見直しが進んでいます。松本工場のグミ棟の拡張工事が進められており、稼働開始は2024年10月を予定しています。これにより、生産能力は約30％向上し、急成長するグミ市場への対応力も高まります。