育児データ解析
2017-01-31 17:22:28

育児ビッグデータ解析の共同研究、子どもの成長に革新をもたらす

育児ビッグデータ解析の新たな挑戦



「ファーストアセント」と「国立成育医療研究センター研究所」が、育児に関するビッグデータを活用して共同研究を開始した。この研究は、子どもたちの健康や成長に関する情報をデータとして集積し、多様性を捉えた分析を目指すものである。

近年、スマートフォンやタブレットの普及により、日常生活における行動データがリアルタイムに記録されるようになった。このデータは広告や物流などに活用されているが、医療研究においてはまだ広く実用化されていないのが現状である。しかし、子どもたちの健康状態を正しく理解するためには、彼らの生活実態を把握することが不可欠である。特に、個々の子どもにおける多様性に注目が集まっている。

たとえば、ある1か月の赤ちゃんの排便の頻度は子どもによって大きく異なる。ある子は「2日に1回」と排便する一方で、別の子は「1日6回」のこともある。このような違いは、栄養の取り方や月齢によっても左右されることが確認されているが、詳細な実態は依然として不明な部分が多い。現在、日本では年間約100万人の赤ちゃんが誕生しているが、「パパっと育児」というアプリが保有するデータは、17万人、総数で1億件以上にも上る。これを利用することで、子供たちの成長、発達、生活習慣の多様性を明らかにすることが期待されている。

研究の特色



この共同研究の特徴は、キッズデザイン賞を受賞した「パパっと育児」というアプリがデータの基盤となっている点だ。このアプリは、膨大な育児記録データをリアルタイムで集めており、従来のアンケート方式に比べてデータの信頼性が高いという。特に、個々の子どもの行動を追うことができるため、時間を通じた経時的な分析が可能であり、これまでの研究では得られなかった知見をもたらすことが期待されている。

従来の調査方法(例えば、厚生労働省が行う10年ごとの「乳幼児栄養調査」)は、数百人のサンプルに基づく過去の状況の調査であるが、データ量が少なく限界があった。このため、「パパっと育児」によって収集された豊富なデータは、新たな分析の題材として非常に価値があると言える。

今後、この共同研究によって得られた知見を基に育児不安の解消や育児サポート機能の拡充が行われる予定である。既に「パパっと育児」では、AIを活用した育児サポート機能を提供しており、子どもごとの空腹やおむつ交換のタイミングを予測して通知する機能が特に注目されている。

「パパっと育児」の主な機能



このアプリは、多様な育児記録機能を搭載している。

  • - 育児メモ機能: 12種類の子どもの行動や健康状態を簡単に記録。
  • - 育児サポート機能: AIにより、食事や排泄のタイミングを通知。
  • - カレンダー機能: 行動履歴を視覚的に管理できる。
  • - 統計機能: メモを根拠にデータ分析、グラフ表示が可能。
  • - バックアップ・復元機能: データの安全を確保。
  • - 電子書籍化機能: 育児記録をデジタル保存。
  • - 育児メモ共有機能: 家族や託児所と情報共有ができる。

これらの機能を通じて、育児における不安軽減や質向上が見込まれている。

本研究の結果が、今後どのように世の中に影響を与えるのか、目が離せない。

会社情報

会社名
株式会社ファーストアセント
住所
東京都中央区銀座7-13-6サガミビル2F
電話番号

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