ロベコ、サステナビリティへの移行を加速するトランジション投資戦略を強化
ロベコ、サステナビリティ移行を加速するトランジション投資戦略を強化
ロベコは、サステナビリティへの移行を進める企業からアルファ獲得を追求する株式・債券戦略を設定しました。これは、新規株式戦略2本の設定と既存の債券戦略2本の位置付け変更によるもので、トランジション投資の強化と拡充を目的としています。
今回設定された新規株式戦略は、「ロベコ・エマージング・マーケット気候トランジション株式戦略」と「ロベコ・トランジション・アジア株式戦略」の2つです。前者は、パリ協定の目標に沿った低炭素経済への移行に焦点を当て、後者は気候変動対策に加え、環境、社会的目標も広く考慮した戦略となっています。
さらに、既存の2つの債券戦略、「ロベコ・トランジション新興国クレジット戦略」と「ロベコ・トランジション・アジア債券戦略」もトランジション投資戦略へと転換されました。これらの戦略を通じて、投資家はサステナビリティへの移行による成長の可能性を、投資リターンとサステナビリティの両面から捉えることが可能となります。
ロベコは、2050年までに世界の新興国経済をネットゼロへと移行させるために必要な資金調達額が推定125兆米ドルに達すると分析しています。特に、アジアと新興国市場で大きな変化が予想されることから、これらの市場に焦点を当てた運用戦略を展開しています。
トランジション投資には、サステナビリティへの移行の初期段階にある企業への投資も含まれます。ロベコは、25年を超えるサステナビリティ分野のリサーチと投資の経験を活かし、投資先企業の移行経路(トランジション・パスウェイ)の信頼性を確実に見極めることができる、効果的な評価フレームワークを開発しました。
ロベコの調査によれば、先進国市場と新興国市場双方で、歴史的に移行リーダー(先行組)は移行ラガード(後れを取る企業)を上回る投資リターンをもたらしています。このことから、ロベコはトランジション・ファイナンスの重要性とそれがもたらす機会を認識し、自社の専門知識とサステナビリティへの取り組みを活かして、移行を先導する企業の特定と資金面での支援を行っていくとしています。
ロベコのトランジション投資戦略は、気候変動対策、社会課題への貢献、そして投資リターンの追求という3つの要素をバランス良く組み合わせた、持続可能な投資戦略として注目されています。