東京都で進められるフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証
東京都において、革新的なフィルム型ペロブスカイト太陽電池「Airソーラー」を用いたプロジェクトが始動しました。この実証実験は、東京ガス株式会社と株式会社マクニカが飯田グループホールディングス株式会社、株式会社麗光と協力し、住宅施設への導入を評価するものです。
このプロジェクトは、東京都の「Airソーラー社会実装推進事業」に採択され、再生可能エネルギーの促進が狙いです。第7次エネルギー基本計画では、2040年までに太陽光発電が国内の電源構成において23~29%を占める見通しであり、東京都も2050年にゼロエミッションを実現するため2035年までに350万キロワットの太陽光発電設備を目指しています。
Airソーラーは、薄くて軽く、曲がる特性を持つため、住宅の壁面やバルコニーに容易に設置できます。従来の太陽光発電パネルでは設置が難しかった場所でも、新しい施工方法を用いることで、より多くの住宅に太陽光発電設備が導入されることが期待されています。
実証プロジェクトの詳細
本実証では、日野市にあるモデルハウスを利用し、マクニカが開発したAirソーラーを東京ガスが独自に開発した施工方法で設置します。設置後は、各場所での発電性能と施工方法の信頼性を評価する予定です。
実証内容
- - 設置期間:2026年1月から2026年12月まで
- - 検証スポット:
- 垂直壁面(擬似壁面)
- ベランダ部分
- 室内壁
- 窓周辺(接着工法・窓枠固定工法)
- 住宅における設置交換が容易な手法の検証
各参加企業の役割は以下の通りです。
- - 東京ガス:全体管理、現地施工、データ解析、実証内容の検証
- - マクニカ:Airソーラーの開発と運用・データ計測のシステム構築
- - 飯田GHD:実証フィールドの提供
- - 麗光:Airソーラーの製造
このプロジェクトは、住宅におけるAirソーラーの導入を加速させることを目的としています。また、日本政府が目指す「2050年カーボンニュートラル」という環境目標に向けても貢献することが期待されています。今後、この実証がどのように進展するのか、注目が集まります。