キャッシュレスセキュリティレポート2024年1-3月版の概要
2024年1月から3月の期間に関する「キャッシュレスセキュリティレポート」が公開されました。このレポートは、かっこ株式会社と株式会社リンクが共同で発表したもので、最新の不正利用傾向やカード情報流出事件について深く掘り下げています。
不正注文検知サービスの提供
国内でも有数の不正注文検知サービスを提供しているかっこ株式会社は、東京港区に本社を置き、セキュリティを重視したネット通販のインフラ構築を目指しています。代表の岩井裕之氏の下で、同社は安全で効率的なオンライン取引環境の実現に貢献しています。
2024年におけるカード情報流出事件
最新のレポートによると、カード情報流出事件の数が増加傾向にあり、特に旧サイトの情報流出が問題視されています。具体的には、バックアップの適切な保存が求められる中、流出した情報の件数や種類に関する詳細な統計が示されています。特に、EC事業者は自社の旧サイトに関する情報管理を強化する必要があります。
メールなりすまし対策の進展
レポートでは、メールのなりすまし防止策としてDMARC(Domain-based Message Authentication Reporting and Conformance)という技術の設定率が初めて50%を超えたことが報告されています。しかし、最も厳格な「reject(拒否)」設定を施している事業者は19.6%にとどまり、この安全性向上のための取り組みがまだ十分とは言えません。
生成AIによる不正手口の巧妙化
生成AIが不正利用手段の新たなツールとして浮上してきており、その手口はますます巧妙化しています。特に、クレジットカードの不正利用に対する被害が継続的に増加しており、ECサイトではその傾向が顕著です。ECサイトの運営者は、この問題を真剣に受け止め、対策を講じる必要があります。
不正対策の強化に向けた取り組み
警察庁とEC事業者間の連携も強化されている中、具体的な不正利用対策の方針も示されています。今後は、加盟店に向けた不正利用対策の方針をまとめた取り組みが期待されています。
豊富なデータを基にした分析
レポートでは、クレジットカード不正利用被害額の推移なども詳しく分析され、より安全な取引のための指針が示されています。特に、業種ごとの不正利用の傾向や流出事件の事例は、運営に関与する全ての関係者にとって重要な情報です。
Caccoとリンクの今後の展望
今後もCaccoは不正手口の多様化に対抗するための研究を進めると共に、オンライン取引の安全性向上に努めていく姿勢を示しています。リンクは、ホスティングサービスと共にECサイト向けのセキュリティ対策を推進し、クライアントの信頼性を高めるためのサービス提供に注力しています。
このキャッシュレスセキュリティレポートは、カード情報漏えいや不正利用を防ぎたい企業にとって必見の内容となっています。