ニューバーガー・バーマンがクロスオーバー株式ファンドを始動
2024年12月2日、東京にてニューバーガー・バーマン株式会社が日本市場向けに新たなクロスオーバー株式ファンドを運用開始することを発表しました。このファンドは、レイトステージの未上場企業とIPO実施企業の両方に注目し、高成長を続ける企業に投資する独自の戦略を持っています。
クロスオーバー投資戦略とは?
この新しい投資ファンド「NBジャパン・アセンダント・クロスオーバー株式ファンド1号」は、未上場株式と上場株式を両方対象にした“クロスオーバー投資戦略”に基づいています。具体的には、IPOを控えたレイトステージの未上場企業に対して、資金提供を行い、さらにIPOへの参加を通じて成長をサポートします。
投資対象の企業は、IPOまで24カ月以内という制約が設定されています。このアプローチは、日本のスタートアップ市場において、成長資金供給の不足という重要な課題に対応するものです。日本は、アメリカに比べユニコーン企業の育成が難しく、上場後の資金調達も厳しいという現状があります。このような「第二の死の谷」とも呼ばれる課題を解決するため、ニューバーガー・バーマンは国際的な経験を活かし、成長の支援に努めます。
投資機会の拡大を狙う
ニューバーガー・バーマンの日本株式運用部では、未上場企業への資金供給を目指す金融制度改革の進展により、中期的な投資機会が増加することが期待されています。その中で、同社は中小型株式を中心にしたエンゲージメント運用戦略を推進し、持続可能な成長を追求します。
代表取締役社長の大平亮氏は、ファンド運用開始に際し、「本邦のスタートアップ市場は、経済成長や雇用創出に寄与する重要なセクターである」と述べました。また、「日本政府が掲げる資産運用立国の理念に沿って、スタートアップ企業への成長資金の供給を促進したい」との意気込みも語っています。彼は、同ファンドによって投資家のニーズを満たしつつ、資産運用業界の発展に寄与することを目指しているのです。
ニューバーガー・バーマンの使命
ニューバーガー・バーマンは、1939年に設立された独立系資産運用会社です。プライベートな経営形態を持ち、従業員が自社株式を保有するユニークなモデルを採用しています。現在、世界26カ国で事業を展開し、約2,800名の従業員を擁する同社は、資産運用の多様性を追求し続けています。近年は、「働きやすい資産運用会社」として10年連続で評価され、信頼のおけるブランドイメージを築いています。2024年9月30日時点の運用資産残高は、5,092億ドルに達しています。
詳細は公式ウェブサイト(
www.nb.com/japan)をご覧ください。
今後のファンド運用においては、日本のスタートアップや成長企業への期待が高まり、クロスオーバー投資による新たな可能性が広がることが期待されます。