微生物の世界
2015-11-24 14:20:15
目には見えないが重要な役割を果たす微生物の全貌
微生物がもたらす新たな視点
近年、微生物に注目が集まっています。特に、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大学特別名誉教授の大村智博士の功績は、多くの人々に微生物の重要性を再認識させました。これに伴い、著者の別府輝彦氏による新刊『見えない巨人―微生物』が登場します。この書籍では、普段目にすることができない微生物の生態やその役割に迫り、特に自然科学に興味を持つ一般読者や学生にとっての入門書としての存在感を持っています。
微生物の多様性
書籍内で特に印象深い点は、1グラムの畑土において、驚くべき数の微生物が存在するという事実です。これを示す数字はなんと100万種。目に見えない彼らは、地球上で最も多様な形で生息しており、その役割は多岐にわたります。
日本の国菌と微生物文化
また、日本醸造学会が提唱する「国菌」の話も興味深い内容です。2006年にコウジカビが国菌として支持され、この微生物が醤油や味噌など、私たちの食生活に深く関与しています。微生物は文化を形成する重要な要素でもあるのです。
環境修復における微生物の役割
持続可能な社会の形成に向けて、大きな課題となる環境問題。特に自然災害や人為的な石油流出が発生した際、分解能を持った微生物によるバイオレメディエーションが注目されています。分解菌の生育を促進する栄養素を活用することで、彼らの力を最大限に引き出すことが可能となります。この書籍では、実際に効果を上げた事例も紹介されています。
微生物と気象
さらに、微生物が気象に及ぼす影響についても言及されています。氷核細菌と呼ばれる特定の微生物が、雪や雨の形成に寄与していることは、一般の人々にはあまり知られていません。これにより、人口雪の生成など、さまざまな分野での応用が進んでいます。
书籍の章立て
本書は、微生物の基本的な特性から始まり、発酵に関わる微生物、病気を引き起こす微生物、そして環境の中での働きに至るまで広範にカバーしています。各章では、具体的な事例を通じて微生物の活動を描写し、人々の生活や環境にどのように影響を与えているかを考察します。
著者込みの見解
著者の別府輝彦氏は、応用微生物学の第一人者として、この分野の多様な研究成果を挙げてきました。彼の深い理解と豊富な経験は、本書で微生物の世界をわかりやすく伝えています。
結論
微生物は、私たちの日常生活から地球の環境まで、非常に多様な役割を果たしています。『見えない巨人―微生物』は、その全貌を明らかにする一冊であり、興味を持つすべての人にとって必見の資料となるでしょう。ぜひ手に取って、その奥深い世界に触れてみてください。
会社情報
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