三生医薬が環境負荷を軽減する資源循環プロジェクトを始動
健康食品やサプリメントのOEM製造を手がける三生医薬株式会社が、静岡県富士市で新たな資源循環プロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、製造過程で発生した植物性カプセルの規格外品を再利用し、たい肥として活用することを目指しています。これにより、環境負荷の削減や地域農業の土づくりに貢献することが期待されています。
プロジェクトの概要
三生医薬は海藻由来の寒天やカラギーナン、トウモロコシに由来するでんぷんを使用した植物性カプセルを製造しています。製造工程において一定数の規格外品が発生するため、これらの廃棄物が地域での資源循環に活用できる可能性があると考え、プロジェクトを立ち上げました。この取り組みは、地域の企業、庵原興産株式会社および株式会社アサギリと連携し、資源循環モデルを構築していくことにより実現しています。
取り組みのポイント
プロジェクトの大きな特徴は、以下の3点です。
1.
たい肥化: 規格外の植物性カプセルをたい肥として再生し、地域農業の土づくりに役立てることが目的です。
2.
地域企業との連携: 前処理・たい肥化・農地への供給という循環の流れを地域内で構築し、持続可能な社会の実現に向けて努力しています。
3.
廃棄物削減: 年間約324m³に相当する廃棄物の削減を見込んでおり、これはSDGs目標12にも寄与するものです。
背景と理念
三生医薬がこのプロジェクトを始めるに至った背景には、カプセル製造過程で発生する形状不良品や規格外カプセルの取り扱いに関する課題があります。これまでは産業廃棄物として処理されていましたが、植物原料ならではの特性を活かし、廃棄するのではなく資源として再利用できる方法を模索することにしました。三生医薬は「環境目標2030」を掲げ、製造企業としての責任を果たし、地域社会への貢献と環境保護を両立させる方向で進めています。
プロジェクトの流れ
実際のプロジェクトは、発生した規格外カプセルを庵原興産で前処理し、その後、富士宮市にあるアサギリのたい肥工場へ運ばれます。ここでカプセルは他の原料と混合され、約60℃の高温を維持しながら発酵していきます。この過程で自然の力を最大限に活かし、たい肥へと生まれ変わります。
アサギリでは、周辺環境への影響を抑えるため脱臭システムを導入し、工場での環境配慮も徹底しています。地域の特色を反映し、アサギリでは全国有数の酪農地帯として知られる富士宮地域で、発生する牛ふんの約3分の1を処理し、たい肥として再利用することで環境改善を図っています。
地域農業への影響
このプロジェクトに参加する農家は、残りの日々の活動にも息を吹き込まれています。取材したYAMATARO F&C代表の山村達也氏は、12か所の畑で年間20種類の野菜を栽培しており、アサギリのたい肥を利用して生育を安定させていると語りました。輸送コストの高騰もあり、地元で質の高いたい肥が入手できることは大変助かるとのことです。このように、地域の循環型経済は鮮やかな現実として形作られています。
野菜は、富士市内のスーパーマーケットや直供カフェなどで販売されており、地域の新鮮な食材としての価値が高まっています。農業とカフェの連携により、地域のスローフード文化も育まれています。
未来への展望
三生医薬は、この循環型プロジェクトを通じて、地域の企業との新たな協力関係を築き、農業の生産性向上に寄与し、地域経済の活性化を目指しています。将来的には、廃棄物削減だけでなく、他の地域でもこのモデルを広げる可能性も探っています。この取り組みは、持続可能性の高い社会を築くために必要な一歩です。
関係者の方々は、このプログラムにより新たな可能性が開かれることを期待しています。三生医薬は、今後も地域に根ざした活動を続け、世界中の人々に健康と環境の両方の価値を届ける企業として成長していくでしょう。