奥多摩の自然と文化を楽しむホテル「Satologue」に、NPO birth監修のビオトープ誕生!
JR青梅線古里駅から徒歩15分の場所に位置する「Satologue(さとローグ)」は、奥多摩の自然と文化を満喫できるホテル&レストランです。2024年5月にオープンした同施設には、NPO birthが監修したビオトープが誕生し、訪れる人に奥多摩の里山の風景を感じてもらうとともに、地域在来の生物が集う場を目指しています。
「Satologue」は、沿線まるごと株式会社が運営する『沿線まるごとホテル』プロジェクトの第一歩として誕生しました。このプロジェクトは、無人駅の駅舎をホテルのフロントに見立て、沿線周辺の空き家をホテルの客室に改修し、地域住民と共に運営することで、沿線をまるごと楽しめるサービスを創出することを目指しています。
「Satologue」の敷地横の川辺には、かつて木材が集められる「土場」があり、林業によって栄えた人里と暮らしがありました。薪サウナや地域食材を使用した食事の提供など、自然と人のいとなみにつながりを取り戻すことを目指した「Satologue」の目の前に、NPO birthが監修したビオトープが誕生しました。
地元の資源を活かしたビオトープ
NPO birthが監修したビオトープは、地元の資源を最大限に活用しています。ビオトープに必要な土は、外来種が持ち込まれないよう、地元の石材会社との協力により、近隣の森から出た土を使用しました。また、ビオトープに植栽された植物も地元産にこだわり、水中にはセキショウ、陸地には敷地内に生えていた野草や在来の中低木が使用されています。
ビオトープのなだらかな傾斜や凹凸のある水底は、「エコトーン」と呼ばれ、多様な水深や水分条件を生み出すことで、さまざまな生物が住みやすい環境を実現しています。奥多摩には流れのない水たまりのような場所が少ないため、このビオトープは、両生類や水生昆虫類にとって貴重な産卵場所となることが期待されています。
鉄道と生物多様性
NPO birthは、今回のビオトープ監修を通じて、鉄道と生物多様性の相性の良さに改めて気づきました。このような活動を継続していくことで、鉄道に沿って大きなビオトープネットワークが形成され、生物多様性を大きく向上させることが期待できます。
「Satologue」の敷地と周囲の生態系が緩やかにつながり始め、良い循環が生まれることを願って、NPO birthは今後も観察を続けていきます。
ビオトープの詳細
プロジェクト記事:『奥多摩に新しく建設されるホテルの敷地にビオトープを創出!』
https://www.npo-birth.org/project/3383/
動画:『ビオトープ創出記録 ~奥多摩の里山の風景を目指して~』
https://youtu.be/BAXeZPgoNhY
協力
株式会社空庭
株式会社さとゆめ
多摩防水技研株式会社
株式会社丸三興業