唾液と「うま味」の関係
2024-07-01 11:19:08

唾液の「緩衝能」が「うま味」の感じ方に影響?!岡山大学が新発見!

唾液の「緩衝能」が「うま味」の感じ方に影響?!岡山大学が新発見!



岡山大学は、唾液の「緩衝能」が「うま味」の感じ方に影響を与えることを発見しました。これは、唾液が口の中の酸を中和し、歯を守ると同時に、味覚にも重要な役割を果たしていることを示す画期的な研究成果です。

研究チームは、健常な日本人学生を対象に、唾液の緩衝能と味覚の感受性の関係を調査しました。その結果、唾液の緩衝能が高い人ほど、うま味を敏感に感じることが明らかになりました。一方、酸味、甘味、塩味、苦味については、唾液の緩衝能との関連は認められませんでした。

唾液の緩衝能と「うま味」の感受性の関係



唾液の緩衝能とは、口の中の酸を中和する能力のことです。唾液には、さまざまな成分が含まれており、その中でも「緩衝剤」と呼ばれる成分が酸を中和する役割を担っています。

今回の研究では、唾液の緩衝能が高い群と低い群で、うま味、酸味、甘味、塩味、苦味の認知閾値(味が感じられるようになる最小の濃度)を比較した結果、唾液の緩衝能が高い群の方が、うま味の認知閾値が低く、つまり、より低い濃度でうま味を感じることがわかりました。

おいしい食事を楽しむためのヒント



唾液の分泌量は、年齢、体調、ストレスなどによって変化します。しっかりと唾液を出すことで、唾液の緩衝能も高まるため、食べ物をよりおいしく感じることができるかもしれません。

今回の研究は、唾液の緩衝能が「うま味」の感じ方に影響を与えることを明らかにしただけでなく、おいしい食事を楽しむための新たなヒントを与えてくれるものと言えます。

研究の詳細



研究機関:岡山大学学術研究院医歯薬学域(歯)口腔生理学
研究代表者:吉田竜介教授
発表論文:Achieves of Oral Biology
論文タイトル:Salivary buffering capacity is correlated with umami but not sour taste sensitivity in healthy adult Japanese subjects


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