上位校学生の新卒採用における勤務地と職種確約へのニーズが急増中

新卒採用における学生の確約ニーズ

近年の就職活動において、特にGMARCHや関関同立に在籍する大学生からの反響が大きくなってきた「勤務地と職種の確約」についての調査結果が発表されました。株式会社RECCOOが行った調査によると、484名の大学生のうち82.0%が勤務地の確約が志望度に影響を与えると回答し、さらに84.9%が職種の確約に同様の意見を示しました。これは、彼らが入社前に明確な方向性を求めていることを示しています。

調査の背景と「配属ガチャ」

2020年代初頭から浸透した「配属ガチャ」という言葉は、新人社員が思い描いていた通りの勤務地や職種に配属されるかどうかの不確実性を指しています。従来の日本の新卒採用では、企業が新入社員の配属を決定する際に、社員の希望をあまり考慮しないことが常とされてきましたが、最近ではこの風潮が変わりつつあります。特に上位校に進学している学生は就職活動において有利な立場にあるため、より明確な条件を求める傾向が強いと言えるでしょう。

これに関連して、調査結果においては「配属先の希望が叶わなかった場合、モチベーションが低下する」といった声が新卒社員の半数に達していることも明らかになっています。企業側でも約3割が配属制度の見直しを進めている状況です。このような状況を受け、RECCOOでは上位校学生に絞って、勤務地や職種の「確約」に関するニーズを深掘りしていきました。

確約の重要性

調査によれば、学生たちが「勤務地や職種の確約」に対して強い希望を持っている理由には、自己のキャリアプランを明確にするため、また入社後のミスマッチを避けるためという二つの側面があります。具体的には、勤務地の確約は82.0%、職種の確約は84.9%の学生が志望度に影響を与えると回答しています。こうした結果から、企業側は上位校生に向けて「配属ガチャ」に対する施策を強化し、これまで以上に彼らが求める条件に応えなければならないことが見えてきます。

学生ニーズに対応する施策

RECCOOが提案する有効な施策としては、以下の3つが挙げられます。

1. 勤務地や職種を選考段階で確約する制度の導入
企業は、入社前から具体的な役割を提示することで学生の不安を軽減できます。

2. 確定した勤務地や職種に基づく選考コースの確立
この選考コースがあることで、学生は安心して企業に応募することができ、ミスマッチを防ぐことが可能です。

3. 会社説明会や採用ページでの詳細な情報提供
学生の不安を払拭するため、配属に関する透明性を持ち、信頼を築くことが重要です。

こうした施策を積極的に行った企業では、内定辞退率が低下し、早期離職のリスクも減少しています。学生を惹きつけるためには、「配属ガチャ」に対する不安を解消できる仕組みを構築することが、今後の新卒採用の成功に繋がる重要な要素となるでしょう。