津南醸造が挑む新しい時代の酒造り
3月12日、一つの記念日が訪れる。この日、2020年に、津南醸造株式会社は新たな一歩を踏み出し、新しい日本酒の銘柄「郷(GO)」を発表した。これは、東日本大震災と新潟・長野県境地震の影響を受けた津南町における復興の象徴でもある。
地域の復興と新しい挑戦
津南町は、2011年から変わりつつある地域の風景と共に、震災の爪痕から9年を経て復興を遂げてきた。この町の酒蔵である津南醸造は、その中で地域の生産者と協力し、新しい日本酒を生み出すことで、これからの世界に向けた新たな復興の形を示そうとしている。豪雪地帯の恵みを受けた清酒は、力強くも優しい味わいで、多くの人々に愛されることを目指す。
津南醸造は、新潟県屈指の酒造好適米「五百万石」の生産地に位置し、地元の米農家たちが株主として関わっている。これにより、地域との連携を強めながら品質の高い日本酒を生産することが可能となっている。
新銘柄「郷(GO)」の誕生
今回発表された新銘柄「郷(GO)」も、津南産の五百万石を使用した清酒である。商品名に込められた思いは、地域の文化と伝統、そして新たなスタートを切る意思を象徴している。越後の山々や河岸段丘に広がる「郷」をイメージしたこの酒は、地域の風土を感じさせる品として仕上げられている。
ラインナップは以下の3種類が用意されている。
- - 郷(GO) GRAND CLASS: 雪の恵みを最大限に生かした最高品質の清酒
- - 郷(GO) DINER: 食事との相性を重視した飲みやすい新酒
- - 郷(GO) DOLCE: デザートとのペアリングを考慮した甘口の新酒
これらの酒はその時のシーンに柔軟に対応できるよう、こだわりをもって造られている。
経営体制の改革
津南醸造は、2019年12月から経営体制を一新し、新たなチームで酒造りを再スタートさせている。取締役には、各分野で活躍する専門家が揃い、「サイエンス」と「ガストロノミー」を融合させた深みのある酒造りを目指している。チームには、レストランオーナーや日本酒販売の有識者などが参加し、伝統と革新が交錯する新しい酒造りを推進している。
ホームページのリニューアル
この新しい挑戦に伴い、津南醸造のホームページもリニューアルされ、現代的な感覚を取り入れたデザインに生まれ変わった。訪れる人々にとって、企業の理念や新商品の情報がより伝わりやすくなった。
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会社概要
津南醸造株式会社は、1996年に設立され、これまで多くの地域と共に歴史を刻んできた。代表取締役の古澤有三氏の下、多くのスタッフが一丸となって、地域の恵みを最大限に活かした酒造りを続けている。これまでの経験と新たな取り組みを通じて、未来への期待を膨らませる彼らの挑戦を応援したい。これからの津南醸造に注目が集まるだろう。