熱帯病対策の投資
2024-11-07 21:10:51

GHIT Fund、顧みられない熱帯病への投資を拡大

GHIT Fundが顧みられない熱帯病への投資を決定



公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は、顧みられない熱帯病(NTDs)とマラリアの診断薬及び治療法の開発に約5.7億円を投資することを発表しました。この投資により、特にトラコーマという病気への対応が強化されることが期待されています。

トラコーマとは


トラコーマは、クラミジア・トラコマチスという細菌によって引き起こされる感染症で、主に衛生状態が悪い地域で流行しており、最終的には失明の原因となることがあります。現在、この病気は39カ国で公衆衛生上の問題とされ、感染リスクにさらされている人は1億300万人に上ります。

トラコーマの感染は、手や衣服、寝具を介して広がるほか、感染者の目や鼻からの分泌物によって伝播します。そのため、WHO(世界保健機関)は2030年までにこの病気を撲滅する目標を掲げており、迅速かつ正確な診断が求められています。

GHIT Fundの取り組み


GHIT Fundは、米国の非営利組織「Drugs & Diagnostics for Tropical Diseases(DDTD)」が主導するトラコーマの迅速診断検査(RDT)キットの開発プロジェクトに約2.8億円を投資しました。このプロジェクトは、日本の株式会社医学生物学研究所、アメリカのカーター・センター、Big Eye Diagnosticsとも連携して推進され、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のサポートも得ています。

この取り組みにより、視覚障害や失明のリスクにさらされている1億人を超える人々に対して、早期発見と適切な治療が提供され、トラコーマの撲滅に向けた大きな一歩となることが期待されています。

マラリアとシャーガス病への投資


GHIT Fundはまた、マラリア及びシャーガス病に関連する3つの製品開発プロジェクトにも投資を決定しました。具体的には、以下のプロジェクトに対して約2.2億円の投資を行います:
1. 長崎大学、東京大学、塩野義製薬株式会社、Medicines for Malaria Venture(MMV)による抗マラリア薬の開発(約1.5億円)
2. 長崎大学、米国テュレーン大学、Barcelona Institute for Global Health(ISGlobal)によるシャーガス病の迅速診断キット開発(約7,000万円)
3. 東京大学、MMV、オックスフォード大学、ダンディー大学によるマラリア治療薬の開発(約7,000万円)

GHIT Fundの役割


GHIT Fundは、政府機関や企業、国際的な機関との連携を通じて、感染症対策に資する新薬の開発を加速させています。これまでに、各種プロジェクトに対する累積投資額は約338億円に達し、現在までに33件のプロジェクトに資金を提供しています。

このように、GHIT Fundの取り組みは、貧困層の健康を脅かす感染症との闘いにおいて、より良い未来を築くための重要な一助となってっています。加えて、今後もさらなる投資と研究の促進が期待されます。

詳細なプロジェクトの情報については、GHIT Fundの公式ウェブサイトをご覧ください。


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会社情報

会社名
公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金
住所
東京都港区六本木一丁目9-10アークヒルズ仙石山森タワー 25階
電話番号
03-6441-2032

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