日本睡眠学会第48回定期学術集会における睡眠研究の発表
2024年7月18日から19日、神奈川県のパシフィコ横浜ノースで開催された日本睡眠学会第48回定期学術集会において、画期的な研究結果が発表されました。この大会には、株式会社ブレインスリープの最高研究顧問であり、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の所長である西野精治氏が参加し、新たな研究成果について詳細に説明しました。
NMNと睡眠の関連性
特に注目を集めたのが、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)の摂取が睡眠に与える影響に関する研究です。近年、NMNの細胞内濃度向上が老化に関連する様々な障害の軽減に寄与することが知られており、睡眠の質向上についてもいくつかの報告があります。これまでの研究では主に主観的評価が行われてきましたが、本研究では30名の被験者を対象にした14週間の臨床研究を通じて、NMNが睡眠に与える影響を客観的に分析しています。
子どもの睡眠に関する調査分析
さらに、ブレインスリープは独自に行った「睡眠偏差値KIDS」という調査を通じて、子どもの睡眠に関する問題にも焦点を当てました。実際に、親の睡眠観念が子どもの睡眠時間に与える影響や、睡眠の質が情緒や行動に与える影響が明らかにされています。親が子どもに必要な睡眠時間を誤認していると、結果的に子どもが睡眠不足に悩まされる可能性が高いことが示されています。
睡眠衛生と情緒的問題
さらに、睡眠の各要素──たとえば睡眠時間や中途覚醒が子どもの情緒や行動にどのように関わるかについても研究が行われました。結果として、適切な睡眠環境を整えることで、子どもたちの睡眠を改善し、情緒的な問題を軽減できる可能性が浮かび上がっています。特に、昼寝が夜間の睡眠に影響を及ぼすことも報告されています。
展示ブースとシンポジウムの概要
また、本学会では初めての展示ブースも設置され、睡眠に関する最新の研究やコンサルティング事業の例が紹介されました。西野精治氏が座長を務めたシンポジウムでは、「シフトワーカーのウェルビーイングを高める」テーマで、シフトワークの健康問題についての議論が繰り広げられました。様々な研究者が登壇し、シフトワーカーの健康状態やその改善策について発表しました。
結論
これらの研究成果は、睡眠学の発展に寄与するとともに、特に子どもにおける睡眠の重要性を再認識させる貴重な情報です。今後、ブレインスリープは、さらなる研究と実践を通じて、人々の睡眠の質向上を目指していくことが期待されています。