三菱UFJキャピタルがスタートアップに出資
三菱UFJキャピタル株式会社が、走行中ワイヤレス給電システムを手掛ける株式会社パワーウェーブに出資を実施した。この投資は、同社が運営するファンドの一環であり、次世代インフラの構築を目指している。
パワーウェーブとは
パワーウェーブは、豊橋技術科学大学発のスタートアップであり、特徴的な「電界結合方式」によるワイヤレス給電技術を開発している。この技術により、電気自動車(EV)やロボットに対し非接触で充電を行うことができ、充電作業の手間を完全に排除することを目指す。
同社の独自技術は、走行中での充電が可能な広範囲のワイヤレス給電を実現しており、これによりAGV(自動運搬車)やAMR(自律型移動ロボット)が稼働を中断することなく利用できる環境を提供する。これにより、工場や物流現場での省力化と生産性向上に寄与することが期待されている。現在、製品開発や量産体制の整備を進めており、高速走行のEVへの無線給電に関する実証実験にも積極的に参加している。
出資の背景
今回の投資は、パワーウェーブが持つ新しい価値創出の可能性に注目したものだ。電界結合方式によって大電力を安定的かつ安全に送電できる点が特に評価されており、モビリティやロボティクス分野にお提供するものは非常に革新的である。今日の社会における電気自動車の普及を考えると、駐車時に充電するのではなく、走行中に給電ができる技術は重要な一歩だ。
これまでに、公共空間でのマイクロモビリティへの給電実証や工場内での無人搬送車へのワイヤレス給電の実証にも成功しており、実運用の検証に向けた取り組みが進んでいる。パワーウェーブは、まずは産業用途に重点を置き、段階的に具体的な製品仕様や量産体制を整え、パートナー企業との連携を推進している。
今後、この出資を契機にAGVやAMRなど自動化分野での社会実装が進むと期待されており、さらにはマイクロモビリティやEVへの実装も視野に入れた事業展開が望まれる。
企業情報
パワーウェーブの本社は愛知県豊橋市に位置し、代表取締役には種田憲人氏と阿部晋士氏が名を連ねている。会社設立は2021年3月で、事業内容は、停車中及び走行中のワイヤレス給電ユニットの開発・製造・販売に特化している。
一方、三菱UFJキャピタルは1974年に設立され、三菱UFJフィナンシャル・グループのベンチャーキャピタルとして長年にわたり業界をリードしてきた。幅広い分野に投資を行っており、約930社のIPOを実現するなど、業界トップクラスの実績を誇る。
このように、パワーウェーブはワイヤレス給電分野におけるゲームチェンジャーとして、今後も注目されるスタートアップであり、その成長が期待される。