日本とブラジルの新たなICT協力覚書
2023年3月26日、日本の村上総務大臣は、ブラジル連邦共和国通信省との間で情報通信技術(ICT)分野に関する協力覚書に署名しました。この署名は、日ブラジル外交関係が樹立130周年を迎える節目に行われ、両国の関係が一層強化されることを期待されています。
背景
日本とブラジルは、2006年にブラジルが日本方式の地上デジタルテレビ放送を採用することを決定して以来、特に放送分野での協力を深めてきました。2018年には、通信分野全般にわたる協力へとその枠を広げ、双方が益々の発展を目指す契約を交わしました。今回の覚書は、その流れを継続し、デジタル・インクルージョンなど新たな分野にまで協力を拡大することを目指しています。
署名の意義
村上総務大臣とブラジル通信省のフィーリョ通信大臣の署名は、両国間のICT関連の協力を深化させるための重要な第一歩とされています。この覚書は、日本が持つ高度な通信技術をブラジルに提供し、地域のデジタル化を進める役割を果たすことが期待されています。さらに、両国の次世代放送システムの構築や、5G通信網の展開、防災ICTなども含まれており、協力の具体的な分野が明確化されています。
具体的な協力分野
覚書には以下の協力分野が盛り込まれています:
- - デジタルインフラ:光ファイバやデータセンターの整備に向けた取り組み
- - 5GおよびOpen RAN技術:次世代通信網の構築と展開
- - 防災ICT:災害時におけるICTの活用法
- - 次世代放送システム:新しい放送技術の導入
- - 郵便サービス:両国の郵便分野における効率化
これらの分野での協力を通じて、日本とブラジルはお互いの技術力や知見を活用し、新たな価値を創出することが期待されています。
今後の展望
覚書に基づき、両国はICT分野でのさらなる連携を進める方針です。日本の先進技術がブラジルの通信インフラの発展に寄与することで、ブラジル国内のデジタル化を促進し、より多くの国民が情報通信技術の恩恵を受けられるようになることが目指されています。
この協力関係の深化は、日本とブラジルの結びつきを一層強固にし、双方にとってウィンウィンの状況を生み出す可能性を秘めています。両国の政府や企業が連携し、情報通信技術の新たな時代を切り開いていくことが期待されます。日本とブラジルの未来に向けたこの取り組みは、国際社会におけるデジタル分野での競争力を高めることにも寄与することでしょう。
今後も両国の情報通信技術の発展に注目が集まります。