ダイセル、富山フィルタートウを完全子会社化し事業基盤を強化へ

ダイセル、富山フィルタートウを完全子会社化

株式会社ダイセルが、アセテート・トウを手掛ける「富山フィルタートウ株式会社」を完全子会社化することが決まりました。2025年4月1日を予定しており、合弁相手である三菱ケミカル株式会社から株式を取得する形で実現します。

この動きは、国際的な競争力の強化を目指したもので、富山フィルタートウはすでに堅調な需要に応えるための生産体制を築いています。同社の製造においては、ダイセルが35%の出資を行っていることから、両社の協力関係が強化されることにつながります。

共同で築いたアセテート・トウの生産拠点

富山フィルタートウ株式会社は、富山県富山市に拠点を構えており、アセテート・トウの製造を行っています。この製品は、様々な分野で使用される重要な素材です。合弁会社として、設立からこれまで、堅調な需要への供給を行いながら、競争力のある生産体制を確立してきました。完全子会社化することで、ダイセルは自社の製造拠点である網干工場や大竹工場を活用し、さらなる生産力の向上を目指します。

将来的な展望とシナジー効果

完全子会社化の決定は、ダイセルと三菱ケミカル両社の強固なパートナーシップを基盤としています。アセテート・トウ事業の基盤を強化するだけでなく、今後、技術革新や生産効率の向上を図ることが期待されています。両社が持つ資源やノウハウを最大限に活用することで、持続的な成長を遂げる可能性があります。

この合弁事業の成功は、単なる製品供給にとどまらず、ダイセルが持つ広範なネットワークやマーケティング戦略と結びついています。新たな市場開拓や製品開発へも積極的に取り組むことで、アセテート・トウ業界におけるリーダーシップを強化していく方針です。