松江の伝統銘菓「路芝」が復活！懐かしい味わいを現代に

路芝が蘇る！60年の時を経てのリニューアル

松江市にある有限会社風流堂が、60年以上にわたり作り続けている名菓「路芝」を2024年4月1日から全面的にリニューアルします。この復刻版は、「昔の味と見た目」を再現し、懐かしさと親しみやすさをテーマにしています。

伝統と革新の融合

路芝は、白餡を求肥で包み、短冊型にカットされた半生菓子です。このお菓子の特徴は、そのしっとりとした食感と優しい白ごま風味にあります。今回のリニューアルでは、自家製餡の見直しを行い、北海道産の隠元豆を使用することによって、より深い味わいを実現しました。添加物も最小限に抑えられ、昔ながらの手作りの良さが活かされています。

新たなパッケージデザイン

今回のリニューアルでは、パッケージデザインも刷新されました。発売当初のデザインをモチーフにしつつ、色合いを変えた新しいデザインが採用されています。全体パッケージは袋型に変更され、描かれているイラストは万葉集からインスプレーションを受けた出雲の風景を表現しています。これにより、地域文化を感じることができる商品となっています。

アンケート調査による復活の背景

風流堂は、地元の方々の意見を反映させるため、211名の松江市民を対象にアンケートを実施しました。その結果、路芝を知っている方は90.5％、多くの方が路芝にまつわる思い出を語っていました。その中には「こたつの上にあるお菓子」や「母が好きだった」といった、懐かしさや温かい記憶が含まれています。

92％の方が「甘さが控えめであることが嬉しい」との声も多かったことを受け、リニューアルでは、甘さを自然に修正し、ごまの香りを強調する工夫がなされています。また、少しの歯ごたえを加えることで、食感にも変化をつけています。

地元のソウルフードとして

「路芝」は、「朝汐」に続く人気商品として、松江の文化を象徴する和菓子です。このお菓子は、松平不昧公の菩提寺月照寺の茶室でも愛用されています。月照寺は、小泉八雲の随筆にも登場する場所であり、観光名所としても注目を集めています。

今後への展望

このリニューアルを通じて、風流堂は松江らしさを保ちながら全国の人々にも「路芝」の魅力を広めていく計画です。老舗の伝統を未来に伝えるため、誕生から60年の歴史を誇る路芝が新たな形で生まれ変わります。ぜひ、皆さんもこの機会に懐かしい味わいを体験してみてはいかがでしょうか。

有限会社風流堂は135年以上の歴史を持ち、松江の伝統を大切にしながら新しい和菓子を創出しています。今年の春、新しい路芝をぜひお試しください。