キャンディが超高齢社会の救世主に?春日井製菓が唾液研究に着手
「キャンディを舐めると喉が潤う」――多くの人が経験するこの感覚は、キャンディが唾液分泌を促進するため。しかし、その唾液が口腔環境にどう影響するかについては、これまで深く研究されていませんでした。
春日井製菓株式会社は、この未知なる領域に挑むべく、キャンディと唾液の関係を解き明かす研究をスタートさせました。同社は、超高齢社会が抱える口腔乾燥症や誤嚥性肺炎といった問題に対し、キャンディを通じて解決策を探求しています。
研究の背景:増え続ける口腔乾燥症
高齢化が進む日本では、口腔乾燥症に悩む人が増加しています。唾液分泌量の低下は、食事や会話の困難さ、さらには誤嚥性肺炎のリスクを高めるなど、生活の質を大きく低下させる要因となります。
春日井製菓は、創業から96年、長年人々の生活を笑顔にしてきた菓子メーカーです。同社は、キャンディを通じて社会貢献したいという強い思いから、この研究に本格的に取り組み始めました。
キャンディ市場の拡大:新たな可能性
キャンディは、古くから親しまれている嗜好品です。近年では、のど飴やフルーツ味、ミルク味、和風味など、多様なジャンルのキャンディが登場し、市場規模は拡大傾向にあります。
春日井製菓は、この拡大するキャンディ市場において、単なる嗜好品としての枠を超えた、健康機能を備えた商品の開発を目指しています。
研究顧問に唾液研究の第一人者:渡部茂氏
今回の研究には、唾液研究の第一人者である渡部茂氏(朝日大学歯学部非常勤講師、明海大学名誉教授)が研究顧問として就任。渡部氏は、長年唾液に関する研究を続け、その成果は国際的に高く評価されています。
渡部氏の専門知識と春日井製菓の菓子開発力、そして社会貢献への強い意志が合わさり、画期的な成果が期待されます。
今後の展望:キャンディの可能性を広げる
春日井製菓は、渡部氏との共同研究を通じて、キャンディが口腔環境の改善にどのように貢献できるのか、様々な角度から探求していきます。
研究成果を活かし、健康機能を備えた新商品を開発することで、顧客の豊かな生活を支援するとともに、キャンディの可能性をさらに広げていく予定です。
口腔環境改善への挑戦:新たな時代へ
春日井製菓のキャンディ×唾液研究は、単なる商品開発にとどまらず、超高齢社会における健康課題解決に向けた重要な取り組みです。
この研究を通じて、キャンディが人々の健康を支える新たな役割を担い、未来の社会に貢献していくことが期待されます。