MODEの新しい熱中症対策ソリューション
IoT技術と生成AIを組み合わせた最新の熱中症対策ソリューションが、MODE, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンマテオ)から発表されました。このソリューションは、特に暑さが厳しい夏場における作業環境をより安全にするための画期的なものです。
2023年夏の猛暑と熱中症の実態
2023年の夏は記録的な猛暑が続き、5月から9月にかけて熱中症による救急搬送者が91,467人に達しました。前年よりも20,438人の増加となり、特に建設業における熱中症による死傷者数が深刻です。熱中症は、暑さに対する警戒を促す社会課題として、ますますその重要性が増しています。
MODEの熱中症対策AI・IoTソリューションとは
MODEが提供する熱中症対策ソリューションは、鶴賀電機が提供するWBGT(湿球黒球温度)センサーを活用しています。このセンサーがリアルタイムで環境データを計測し、その情報を生成AIがチャットツールを通じて作業員に通知する仕組みです。
このシステムにより、作業員は自らが普段使用しているコミュニケーションツールで即座に熱中症のリスクを把握することが可能になります。これにより、熱中症対策が後手に回る事態を防ぎ、安全な作業環境の構築が期待されます。
鶴賀電機との連携
MODEは、鶴賀電機の『小形WBGTトランスミッタ』を標準サポートセンサーとして採用したことで、熱中症にかかりやすさを数値化し、客観的な判断材料として活用できるようになりました。さらに、2024年6月にはMODEセンサーパートナープログラムにも登録され、今後の展望が期待されています。
ユースケース:現場での活用
このAI・IoTソリューションが導入された事例として、まずは建設現場が挙げられます。従来、WBGT計が設置されていても、危険水準に達していることに気付かず、作業が続けられることが多くありました。しかし、BizStackを導入することで、現場監督や作業員は熱中症リスクをリアルタイムで把握し、安全な作業を維持できるようになります。
また、ビルの管理や製造現場でも、暑さによる影響を軽減して労働者の健康管理に寄与することが可能となります。
暑さ指数(WBGT)について
暑さ指数(WBGT)は、熱中症のリスクを予測するための重要な指標で、気温、湿度、日射などを考慮して計算されます。これにより、より正確な熱中症のリスクを見極めることができ、作業環境の安全性向上に役立ちます。
今後の展望とMODEの理念
MODEは、現場でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるためのソリューション型IoTプラットフォーム「BizStack」を提供しており、様々な業界において作業データの収集・分析を促進しています。生成AIを活用したBizStack Assistantも同様に、作業現場での効率化と安全性向上を目指しています。
今後の熱中症対策において、MODEのAI・IoTソリューションがどのような影響を与えるか期待が寄せられています。