NTT-AT、可搬型モニタリングポストを開発
NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)は、2025年6月1日より、最新の可搬型モニタリングポストを市場に投入します。この製品は、気象計機能を一体化させた特殊な設計で、特に原子力関連施設での緊急モニタリング作業を大幅に効率化することを目指しています。
開発の背景
原子力災害時には、迅速に放射線量を測定することが求められますが、従来のモニタリングポストは重くて持ち運びが難しいという課題がありました。これに対処するため、NTT-ATは2011年から放射線量率測定を行うモニタリングポストを提供してきましたが、今までの限界を超える新たな製品開発が必要だと判断しました。特に、訓練や実際の災害時において、可搬性や操作のしやすさが重要であるという意見が多く寄せられていました。
新製品の特長
今回の新型モニタリングポストは以下のような特長を備えています:
1.
軽量化と省電力:従来のモニタリング機器から75%の重量削減を実現ました。これにより、持ち運びやすさが大幅に向上します。
2.
機能の一体化:放射線測定機器と気象計が一つのコンパクトなユニットに統合され、災害発生時に必要な機能を簡単に利用できます。
3.
維持管理の簡素化:全固体センサーの採用により、メンテナンスが大幅に軽減され、冷却が不要となりました。これにより、低消費電力化とバッテリーの軽量化が実現しました。
4.
カスタマイズ可能な通信機能:通信システムがモジュール化されており、ユーザーのニーズに応じた通信サービスの選択が可能です。LTE、衛星通信、無線などから2つのサービスを選択できます。
製品の外観と仕様
この新しいモニタリングポストは、軽量ながら堅牢性を備えたデザインとし、屋外での使用にも対応できる設計になっています。具体的な仕様や外観については、今後の発表で詳しく紹介される予定です。
利用開始と価格
2025年6月1日からの提供開始とともに、短期の試験利用も受け付ける予定です。興味のある方はぜひお問い合わせください。また、価格に関しては直接の問い合わせによって確認できます。
この新型モニタリングポストは、原子力関連施設だけでなく、様々な現場での利便性を向上させる期待が寄せられています。私たちの安全を守るために最新技術を駆使したこの製品の登場は、業界に新たな変革をもたらすことでしょう。
今後の展開に注目していきたいと思います。