熊本県がJAXAと協力し、人工衛星を活用した建物被害推定プログラムの改良を目指して新しい覚書を締結しました。この取り組みは、地域の災害対応能力を高めると同時に、過去の教訓を全国に生かすことを目的としています。
2026年2月19日、熊本県知事の木村敬氏、JAXAの前島弘則氏、そしてゼンリンの岩崎登氏が栄えある覚書を交わし、地域の安全を確保するための新たな一歩を踏み出しました。
背景
熊本県は、2016年に発生した熊本地震の影響を受け、災害への迅速な対応が求められていました。そのため、2015年1月にJAXAとの協定を結び、人工衛星から得られる画像を基に建物の被害を推定するプログラムを実施。これにより、災害前後の変化を迅速に把握し、適切な救助活動につなげる狙いがあります。
今回の覚書では、ゼンリンの豊富な地理空間情報が活用されます。ゼンリンは、過去から現在までの詳細なデータを保有しており、正確な位置情報の提供に貢献します。特に、正確な緯度・経度の付与がプログラムの精度を向上させる鍵となります。
具体的な取り組み
熊本県は、地震にともなう住家被害認定調査の結果を元に、約15万件の情報をJAXAに提供しています。これに基づき、JAXAは人工衛星画像を使い、災害時の状況を把握。また、元々は位置が特定できなかった約6万件の建物についてもゼンリンが地図データを活用し、正確な位置を見つけ出すことが可能になります。
データの収集と解析の過程では、住所表記の誤記や脱字を修正することで、緯度・経度の正確な付与を行います。これにより、災害時には迅速な支援が可能となるでしょう。
未来の展望
ゼンリンの企業理念は「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」。今後、このプロジェクトを通じて熊本県だけでなく、全国的に防災・減災活動が拡大していくことが期待されています。
中長期的には、「ZENRIN GROWTH PLAN 2030」に基づき、企業や地域との連携を強化していく考えであり、これからの社会課題の解決に寄与する役割を果たすことになります。
今回の3者の協力は、より安全で安心な社会の実現に向けた新たなステップだと言えるでしょう。正確な情報に基づく行動が、私たちの未来を支えていくのです。今後も注目していきたい取り組みです。