細胞農業の未来
2024-09-03 12:41:37

細胞農業の未来を切り拓く!カルネット コンソーシアムの取り組みとは

細胞農業の未来を切り拓くカルネット コンソーシアムの取り組み



近年、細胞農業が注目を集めており、持続可能な食資源の選択肢として期待されています。特に、環境負荷の低減や穀物資源の節減の観点から、細胞農業は未来のタンパク質危機に対する革新的な解決策となる可能性を秘めています。その中心となるのが、インテグリカルチャー株式会社が運営する「カルネット コンソーシアム」というプラットフォームです。

カルネット コンソーシアムの設立と動機



2021年4月に設立されたカルネット コンソーシアムは、細胞農業に特化したオープンイノベーションプラットフォームとして、これまで4年間の活動を続けてきました。このプラットフォームは、細胞農業の産業化を目指すにあたって必要な各種要素技術の開発や社会実装を推進しています。

インテグリカルチャー社は、最先端の細胞培養技術であるCulNet® systemを中心に、様々な企業との協力を通じて研究開発を行い、培養肉の製造工程の構築を進めてきました。2024年9月の時点で、参画企業数は15社に達し、具体的な成果が着実に生まれています。

プロジェクトの成果と特許出願の状況



コンソーシアムにおける活動の成果が一つの指標として示されるのが、特許の取得数です。これまでに、細胞農業に関連する特許の出願件数は、設立からわずか4年で10件に達しました。この結果は、研究開発の結果として特に顕著で、参考として特許庁の2022年度レポートでは、かつて日本全体で出願されたい特許の22.7%を占めていることが確認されています。このことから、コンソーシアムは国内の細胞農業界において最も活発に活動している組織の一つと位置付けられています。

主要企業の取り組み



カルネット コンソーシアムには、さまざまな企業が参画しており、各社の特化した技術が融合しています。ここでは、4社の具体的なプロジェクトを紹介します。

基礎培地のコスト削減


  • - 日本たばこ産業株式会社/テーブルマーク株式会社 では、培地のコストを削減するために、高加工度原料の使用を最小限に抑えた食品原料からなる基礎培地を開発しています。

基礎培地の食品グレード化


  • - ナカライテスク株式会社 では、食品にも使用されている原材料を使い、安全で高品質な培養液の開発を行い、細胞農業のコストと効果を向上させることを目指しています。

3次元足場の食品グレード化


  • - 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 では、食品グレードの素材を使用した高密度の3次元培養足場を開発し、さまざまな細胞を培養するための条件最適化に取り組んでいます。

有用因子の供給性能向上


  • - UBE株式会社 では、安定した培養肉の生産を実現するために、臓器細胞から得られる有用因子の供給を長期間にわたり安定的に行うための環境を整える研究が進行中です。

各企業の協力により、多様な技術が集結し、細胞農業の実現に近づいています。これにより、今後は新たな企業の参画も予定されています。

未来への展望



インテグリカルチャー株式会社の代表取締役・羽生雄毅氏は、細胞農業の社会実装に向けた協力体制の重要性について言及。特に、バイオ医薬品から食品グレードへの移行やサプライチェーンの整備が進めば、細胞農業のさらなる発展が期待できると語っています。今後もこの分野の研究開発が継続され、持続可能な未来に向けた道が開かれていくことでしょう。

結論



細胞農業は、未来の食の在り方を大きく変える可能性を秘めています。カルネット コンソーシアムの取り組みを通じて、持続可能かつ新しい食文化が形成されることを期待したいところです。


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会社情報

会社名
インテグリカルチャー株式会社
住所
東京都文京区本郷4-1-3明和本郷ビル 7F
電話番号

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