うつ病研究の意義
2018-07-11 16:00:11

うつ病の生物学的理解を深める最新研究のご紹介

うつ病の生物学的基盤解明に向けた研究



研究の背景と意義


うつ病は、その症状に個人差が大きく、診断に必要な時間が長くなることも珍しくありません。また、医師や医療機関によって異なる診断がなされることもあり、これが患者にとっての大きな負担となっています。精神疾患は、レントゲンやMRIのような物理的な検査がなく、医師の経験に頼る部分が多いため、正確な診断が難しい現実があります。しかし最近、技術の進歩により、脳の機能や構造の変化が精神的な症状に影響を与えることが少しずつ明らかになってきました。この研究は、その進歩を生かし、うつ病に対する新たなアプローチを提供することを目指しています。

参加できる方について


この研究には、抗うつ薬で十分な効果が得られないうつ病の方が対象です。年齢制限は設けておらず、13歳以上の方が参加可能です。ただし、診断を得るための研究ではないため、セカンドオピニオンを求めることはできません。

研究の内容と流れ


研究の実施場所は慶應義塾大学病院で、研究は4日間にわたって、1日あたり3~4時間行われます。具体的には、以下の手順で進行します。
1. 参加希望の方は、事前に登録フォームからのお申し込みが必要です。
2. 登録後、メールまたは電話にて研究の詳細が説明されます。
3. 希望日を調整し、TMS外来で再度診察を受け、参加条件を確認します。
4. 条件を満たす方には、同意を得た後に心理検査を実施します。
5. 別日にMRI検査、さらにTMS-EEG検査や神経心理検査を行います。

これらの手順を通じて、精神疾患のメカニズムを解明するための貴重なデータが得られます。

参加することのメリット


参加者にとっては、高度な検査を受ける機会を得られる上、多くの情報を得られる貴重な体験となるでしょう。また、研究謝礼として、検査に協力された方には8,000円が支給されます。さらに、公共交通機関の費用もカバーされるため、経済的な負担も軽減されます。

担当者のメッセージ


本研究の責任者である特任講師の野田賀大は、精神疾患に対する正確な診断方法の開発が医師の重要な責任であると考えています。普段の生活の中ではなかなか意識されない精神的な健康を科学的に診断する手法の確立が求められています。この研究を通じて、精神疾患の理解を深め、新しい治療方法の確立に寄与できればと考えています。興味がある方はぜひ、お申し込みを検討してください。

お問い合わせ先


ご質問や参加に関する詳細は、下記の連絡先をご利用ください。
  • - 住所: 〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学 医学部 精神・神経科学教室
  • - 電話番号: 03-5363-3971
  • - E-mail: [email protected]
  • - 研究責任者: 特任講師・野田賀大
  • - 担当者: アシスタント・稲葉恵利、富樫敦子

会社情報

会社名
慶應義塾大学医学部精神神経科
住所
東京都新宿区信濃町35慶應大学病院
電話番号
03-5363-3971

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