次世代電池の設計
2025-03-05 13:51:14

岡山大学が提案する次世代アルミニウムイオン電池の設計指針

岡山大学が切り開くアルミニウムイオン電池の未来



国立大学法人岡山大学が、次世代のエネルギー貯蔵技術であるアルミニウムイオン電池(AIB)の開発において、重要な研究成果を発表しました。この研究は、大学院生の陳逸楓氏と所属する研究チームによるもので、多孔質炭素(PC)を正極材料として利用する新たな設計ガイドラインが示されています。

研究の背景


リチウムイオン電池は広く使われていますが、その使用には資源問題や環境への影響、さらには安全性に関する懸念があります。そのため、新たなバッテリー技術の開発が急務とされています。岡山大学の研究チームは、資源が豊富で低コスト、安全に利用できる金属負極にアルミニウムを用いた電池の研究を進めています。特に注目されているのは、多孔質炭素を用いたAIBの開発です。

新たな設計指針とは?


本研究では、多孔質炭素の特性を最大限に活かした放電容量の向上を目指しています。具体的には、比表面積や細孔径を調整することで、放電容量を効率良く向上させることができると示しています。このアプローチにより、従来の比表面積重視の方法から脱却し、より実用的なアルミニウムイオン電池の実現へと道を開いています。

実施した研究内容


陳氏を中心とする研究チームは、さまざまな細孔特性を持つ多孔質炭素材料を用いて、実験を行いました。その結果、平均細孔径の調整がAIBの放電容量に大きな影響を与えることが明らかになりました。具体的には、放電容量が大きくなる可能性が示され、今後の開発に大きな希望を持たせるものでした。

発表された研究成果


研究成果は、2025年2月に英国王立化学会のジャーナル『Journal of Materials Chemistry A』に掲載されます。この成果は、次世代の高容量アルミニウムイオン電池の実現に向けて、重要な研究指針を示すものとされています。

教授のコメント


陳院生は、「この研究が、多孔質炭素正極の設計指針となり得る成果で、次世代高容量アルミニウムイオン電池の実現に寄与することを願っています」と述べています。一方、林教授は、この研究が今後の国際共同開発の基盤として、水系や固体電解質を用いた新たな電池システムの開発に寄与することに期待を寄せています。

おわりに


岡山大学の研究は、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた重要な一歩として、次世代のエネルギー貯蔵技術の進化を促します。今後の動向に注目です。さらに詳しい情報は、岡山大学の公式ウェブサイトを訪れてご確認ください。


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会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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