ポスターの力
2021-09-09 16:05:13

選挙戦に影響を与えるポスターデザインの重要性

選挙の結果において、ポスターデザインが本質的な役割を果たしていることをご存知でしょうか。特に、2021年の横浜市長選挙ではその影響が顕著に現れました。この選挙では、野党候補の山中氏が当選し、一方で自民党の小此木氏は落選という結果になりました。山中氏のポスターはデザイン評価でAを獲得し、無党派層の支持を取り込む要因となったのです。一方、ワースト評価のDを受けた小此木氏のポスターは、無党派層からの支持を得られず、結果として得票率が低くなりました。

調査データによると、無党派層をターゲットにした場合、評価がAのデザインは約90%の当選率を誇るのに対し、D評価のデザインは20%前後の当選率に留まるという傾向があります。今回の横浜市長選では、山中氏が無党派層から約40%の支持を得たのに対し、小此木氏と現職の林氏は約10%の得票率で終わりました。ポスターのデザインがいかに選挙結果に影響を与えるか、その効果は極めて大きいことがわかります。

では、なぜデザインがこんなにも人々の心に影響を与えるのでしょうか。その理由の一つは「デザイン言語」という概念にあります。この言葉は、視覚的な要素—画像や色、形—を組み合わせることで、感情やメッセージを明確に伝えるための手法を指します。例えば、ポスター上に描かれた笑顔は、見る人に安全や安心感を与える要素となり得ます。このような感情の伝達は、40年以上の研究を通じて証明されており、効果的なデザインによって感情を喚起することが可能です。

さらに、集団テストによる実験も行われています。デザインがどの程度感性に影響を与えるかを分析するために、多数の人々が参加するテストが行われ、新たな発見が得られています。集団の議論は時に誤った結論を導くことがある一方で、個々の感性が交わることで新たな視点も生まれます。感性を読み取るためには、議論を避けることが重要とも言われています。

このように、選挙ポスターのデザインは単なる装飾にとどまらず、実際に選挙戦での勝敗を左右する非常に重要な要素となるのです。これからの選挙活動において、より多くの候補者や政党がデザインの重要性を理解し、専門のデザイン機関と連携して効果的なポスターデザインを採用することが期待されます。今後の選挙結果も、このデザイン力次第で変わるかもしれません。

【会社概要】
・会社名:株式会社 視覚デザイン研究所
・所在地:東京都千代田区神田神保町 1-22-4F
・代表者:内田 広由紀
・設立:1976年1月
・URL:https://www.shikaku-d.com
・事業内容:視覚伝達デザインの研究、美術・デザイン書・絵本の出版

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株式会社視覚デザイン研究所
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東京都千代田区神田神保町1-22北信ビル4F
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