尾道市のシトラスパーク再生事業が始動
尾道市瀬戸田町に位置する「シトラスパーク」が新たな魅力を持つ公園として生まれ変わることが決定しました。このプロジェクトでは、「身近に、誰でも、気軽に、安心して、楽しめる」というコンセプトのもと、地域活性化を目指しています。
1. 事業の背景と目的
このシトラスパークは、長年にわたり地域の観光名所として親しまれてきましたが、低迷する訪問者数や農家の高齢化が問題となる中、休園状態が続いていました。この事業は、ただの緑の広場を復活させるだけでなく、地域の産業や観光に関するさまざまな課題を解決し、地域へ貢献することを目的としています。
2. 事業の具体的な内容
事業は大きく分けて3つの柱から成り立っています。
公園としての再生
シトラスパークが以前と同様に様々なイベントを開催できる公園として再生されます。子どもから大人まで、訪れるすべての人が楽しめる場所として蘇ることを目指します。
レモン栽培の推進
尾道市は国産レモンの主要生産地でありながら、農家の高齢化や耕作放棄地の増加が問題となっています。このため、シトラスパーク内で新たにレモンを栽培する取り組みが行われます。将来的には、地元の農家がこの施設を活用しやすくすることで、農業の事業承継を支援します。
グランピング施設の設置
観光面では、瀬戸内の美しい自然を背景にしたグランピング施設を新設します。この施設によって、観光客の滞在時間や観光消費を増加させ、地域経済の活性化を狙います。宿泊施設からは美しい多島美が一望でき、訪れる人々にとって特別な体験を提供することでしょう。
3. 計画スケジュール
プロジェクトの進行状況は以下の通りです。
- - 2022年3月26日~4月10日: 春季臨時開園(桜開花時期)
- - 2022年4月17日: グラン・ツール・せとうちのエイドステーションとして臨時開園
- - 2022年8月予定: 正式開園、グランピング施設開始
開園時間は午前9時から午後4時30分までで、地域の皆さんに気軽に訪れていただける環境を整備していきます。また、新型コロナウイルスの影響により、今後の予定が変更される可能性がある点も留意が必要です。
4. シトラスパークの施設概要
シトラスパークの施設規模や設立歴についても触れておきましょう。
- - 住所: 広島県尾道市瀬戸田町荻24985番地1
- - 面積: 126,346㎡
- - 主な建物: インフォメーションセンター、市民交流施設、香りの館
- - 歴史: 1998年の開園以来、2000年には多くの来場者を迎えましたが、2015年に休園。2016年度には再生事業の基本設計がされています。
5. 運営体制と「せともす」
シトラスパークの運営は「株式会社せともす」が担当します。この会社は地元の人々と共に歩み、瀬戸内の発展を支える企業となることを目指しています。さまざまな地域課題の解決に取り組むべく、他の地域貢献に特化した企業とも連携しながら努力を続けています。
まとめ
尾道市のシトラスパークは、地域の魅力を再発見し、持続可能な発展を図る新しい拠点として期待されています。観光名所としての復活のほか、農業の未来を共に築くプロジェクトへと進化することでしょう。地域の皆さんと共に新しい時代を迎えるこの取り組みから目が離せません。