髙梨沙羅選手、パラオ共和国で気候変動問題を学ぶ
スキージャンプ界のレジェンド、髙梨沙羅選手が、気候変動の影響が深刻化しているパラオ共和国を訪れ、JICA(独立行政法人国際協力機構)のプロジェクトを通して、環境問題への意識を高めました。
JICAは、髙梨沙羅選手と共に、気候変動問題を学び、雪山を守る活動「JUMP for The Earth PROJECT」を推進しています。このプロジェクトの一環として制作されたドキュメンタリー動画「髙梨沙羅×JICA パラオの気候変動・環境対策最前線」が全3本公開されました。
動画シリーズでは、髙梨沙羅選手がパラオの美しい自然を満喫しながら、サンゴ礁やマングローブ林の保全、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを目の当たりにします。特に第1弾では、沿岸生態系から様々な恩恵を受けているパラオの人々の生活や、JICAのプロジェクトによるサンゴ礁・マングローブ保全の取り組みについて学びます。
パラオの自然と人々の暮らし、そして気候変動への危機感
パラオは、300以上の島々からなる島国で、世界遺産に登録されているロックアイランド群・南部ラグーンなど、豊かな自然に恵まれています。しかし、近年、気候変動の影響により、海面上昇や海水温の上昇、サンゴ礁の白化現象などが深刻化しています。
髙梨沙羅選手は、パラオの人々との交流を通して、気候変動が自然環境だけでなく、人々の暮らしにも大きな影響を与えていることを実感しました。特に、サンゴ礁やマングローブ林の保全が、観光立国・海洋国家であるパラオの経済や文化を支えていることを理解し、強い危機感を抱いたそうです。
高梨沙羅選手が語る、気候変動問題への意識と今後の活動
パラオ訪問を通して、髙梨沙羅選手は、気候変動問題に対する自身の意識が大きく変化したと語っています。「雪山だけに注目するのではなく、世界をもっと広く見なければ」という意識を持つようになったとのことです。
また、アスリートとして雪山と向き合ってきた髙梨沙羅選手は、自然の大切さを改めて認識し、「私たち一人ひとりが気候変動問題に取り組んでいく必要がある」と強く訴えています。
JICAのパラオにおける活動
JICAは、パラオにおいて、気候変動への強靭性強化のための統合的沿岸生態系管理能力向上プロジェクトなど、様々なプロジェクトを実施しています。
このプロジェクトでは、沿岸域生態系の協働管理体制、マングローブ生態系および土砂流出・堆積のモニタリング体制を構築し、関連する広報・教育・普及啓発(CEPA)を強化することで、統合的沿岸域生態系管理に係る能力向上を支援しています。
私たちにできること
髙梨沙羅選手とJICAのパラオにおける活動を通して、私たち一人ひとりが気候変動問題に対してできることは何か、改めて考える機会となりました。
例えば、日常生活における省エネやごみの削減、環境に配慮した商品を選ぶことなど、小さなことから始めていくことが重要です。
また、気候変動問題について学び、理解を深めることで、自分たちの行動をより積極的に変えていくことができるでしょう。