難民支援の実態
2023-06-22 11:03:36
日本の難民支援に対する意識の低さが鮮明に浮き彫りに
最近発表された調査によれば、難民支援に関する日本の意識が、世界の29カ国の中で最も低いという結果が明らかになりました。この調査は、毎年6月20日の世界難民の日を記念して実施され、最近の人道危機が進行する中、難民に対する理解と支援の状況を浮き彫りにしました。
調査の結果、日本で「過去1年間に何も行動していない」と回答した人の割合は圧倒的な93.1%に上り、これは29カ国中で最も高い数字です。また、難民を受け入れる理由として「わからない」と答えた人が21.1%を占め、これも最多の結果です。これにより、日本における難民問題への理解がいかに乏しいかが再確認されました。
具体的には、日本人の37.0%が「人道上の理由」を挙げたものの、36.7%が「わからない」と答え、他国よりも自国における難民の待遇について理解が低いことが明らかになりました。特に、難民の待遇についての質問では、「非常に良い」「まあまあ良い」と回答した人を合わせても、日本での「わからない」との比率は高く、多くの人が難民の状況について考えを持っていないことが示されています。
さらに、亡命希望者の動きに関しても、支持・反対の意見がなく「わからない」と答えた割合は54%を超えています。こうした結果は、日本の国民が危機に直面している難民に対して具体的な意見を持ち合わせていないことを反映しており、無関心や無知の状況が垣間見られます。
この調査結果は、日本の難民認定率が1%未満で、難民問題が身近なものと感じにくい雰囲気が一因であると考えられます。また、最近可決された出入国管理及び難民認定法の改定案についても、国民の理解が不十分な中で進められた可能性があると言えます。
調査は、イプソス社によって行われ、世界29か国を対象に74歳以下の21,816人(日本では16~74歳の1,001人)を対象にオンライン調査が実施されています。調査結果は、難民に対する国際的な義務や意識の高まりが求められる中で、課題を浮き彫りにする重要なデータとして役立っています。
国際的な人道危機が深刻化する中、これらの結果は、日本が難民問題に対してより敏感になり、行動を起こす必要があることを示唆しています。他国の取り組みや国際法に基づく支援の重要性を再認識し、難民への理解を深めることが求められています。この調査を基に、未来に向けた議論が行われることが期待されています。
会社情報
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イプソス株式会社
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