高校生科学教育大賞
2024-07-16 12:57:22

高校生科学教育大賞:最優秀校は京都府立桂高等学校!フジバカマのウイルス除去と養液栽培で生物多様性保全へ

バイテク情報普及会は、持続可能な農業の実現や食料の安定供給への貢献を目的とした「高校生科学教育大賞」を2017年に創設しました。第8回となる今回は、全国から17件の応募があり、厳正な審査の結果、京都府立桂高等学校が最優秀賞に輝きました。

桂高校の研究テーマは「原種『フジバカマ』の茎頂培養によるウイルス除去と養液栽培システムの構築」。秋の七草の一つであるフジバカマは、絶滅寸前種としてレッドリストに登録されています。同校は、ウイルスフリー株の作出による原種の保存を通じて、生物多様性と地域社会への貢献を目指しています。

研究内容として、フジバカマの茎頂培養によるウイルス除去と、簡易的な養液栽培システムの構築が評価されました。ウイルスフリー株の普及活動も計画されており、その将来性と社会へのインパクトが認められました。

特別優秀賞には、広島県立西条農業高等学校の「遺伝子の発現の変化と関連づけて高温ストレス耐性をもつチンゲンサイの品種を創出する」が選ばれました。地球温暖化が進む中、高温に強いチンゲンサイの開発は、食料生産の安定化に大きく貢献する可能性を秘めています。

優秀賞には、岡山県立高松農業高等学校の「茎頂培養による和薄荷優良苗の育種と増殖並びにその活用と普及に関する研究」と、栃木県立那須拓陽高等学校の「植物間コミュニケーションによるダイズの生育の変化」が選ばれました。

和薄荷の研究では、地域の特産品を活用した商品開発や、未利用部分の有効活用による地域貢献の可能性が評価されました。また、ダイズの研究では、植物間のコミュニケーションに着目し、周囲の植物や音による生育変化を研究するユニークな視点が評価されました。

今回の高校生科学教育大賞では、生物多様性保全、食料生産の安定化、地域貢献など、現代社会が抱える課題に挑戦する意欲的な研究が多く見られました。高校生たちの探究心と革新的なアイデアは、未来の農業や科学技術の発展に大きな期待を抱かせます。


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