JR東日本、LGBTQ+に関する取り組みが高評価
東日本旅客鉄道株式会社、通称JR東日本は、企業のLGBTQ+への取り組みを評価する指標「PRIDE指標2025」において、11月14日に「ゴールド」評価を受賞しました。この評価を獲得するのはなんと9年連続です。これを受け、JR東日本はその取り組みの詳細を公表し、多様性と包摂を大切にする企業文化の重要性を強調しています。
JR東日本の企業文化とDEIの考え方
JR東日本は、「社員一人ひとりの力」が成長の原動力であるとし、DEI(Diversity, Equity, Inclusion)の推進に注力しています。多様な個性、能力、価値観を最大限に引き出すために、同社はLGBTQ+社員への理解と配慮を大切にしています。具体的には、「勇翔2034」というグループ経営ビジョンに基づき、社員が挑戦し成長できる環境作りを進めており、LGBTQ+に関する取り組みもその一環として位置づけられています。
具体的な取り組み
1. 安心感の醸成と理解の深化
JR東日本では、2019年度からLGBTQ+社員同士のネットワーク交流会を定期的に開催しています。今後はJR東日本グループ全体へと拡大する計画で、当事者社員が運営に参画し、共に創り上げる形式を取ることで、参加者が安心感を持てる場を提供します。また、同社の行動規範には、性的指向や性自認に関する偏見や差別的言動をしないことが明記されています。管理職向けには、性的マイノリティに関する研修を充実させ、理解を深めるための取り組みが行われています。
2. 働きやすい環境の整備
JR東日本は、2018年4月より「事実婚」に基づく制度に加えて、「同性パートナー」にも対応する新たな制度を整えています。また、LGBTQ+社員を含む多様な人材が快適に働ける環境を整えるため、施設の新設や大規模改修を行い、「誰でもトイレ」や「ホテルタイプ休養室」といった設備を整備しています。これらの取り組みは、全社員が安心して働ける職場づくりに寄与しています。
PRIDE指標の意義
「PRIDE指標」は日本初の職場におけるLGBTQ+への取り組みを評価する指標で、work with Prideが策定しました。評価には5つの指標があり、全て満たした企業が「ゴールド」と認定されます。特に、LTGBTQ+に対する理解や啓発活動、制度の整備が求められ、JR東日本はこれを全て満たしています。
まとめ
JR東日本が9年連続で「ゴールド」評価を受賞した背景には、社員一人一人の多様性を尊重し、働きやすい環境を整えるという強い意欲があります。今後もこのような取り組みが進むことで、多様性と包摂の価値が一層浸透し、より良い職場環境が提供されることでしょう。