2025年2月の消費意欲指数が過去最低に
株式会社博報堂が運営する博報堂生活総合研究所は、2025年2月の消費意欲指数を発表しました。この調査は、20歳から69歳までの男女1,500名を対象に行われ、消費の未来を予測するものです。
調査の背景
調査は毎月実施され、消費に関する意識を点数化することで、消費の先行きを捉えることを目的としています。2025年2月の調査は、1月の新年を経た消費傾向を反映しています。このため、通常は消費意欲が低下する時期であり、その影響を考慮する必要があります。
2025年2月の消費意欲指数
2025年2月の消費意欲指数は41.0点で、前月から8.9ポイントの大幅な低下を示しています。前年比でも1.4ポイントの減少が見られ、過去5年間の2月としても最低値を記録しました。消費者の意欲がどのように変化したのか、具体的なデータを見ていきましょう。
ポジティブとネガティブな回答
調査結果を詳細に見ると、ポジティブな回答が激減したことが明らかです。例えば、季節的な購買意欲が1月の138件から52件に減少し、セールや福袋に対する意欲も94件からわずか10件まで落ち込みました。一方、消費を抑える理由としては、1月までに多くの支出があったことや、欲しいものがないと感じている人が増えたことが挙げられます。
消費意向のカテゴリー別分析
さらに、消費意向を16カテゴリー別に見ると、ほとんどのカテゴリーで前月比の減少が確認されました。特に「ファッション」と「旅行」のカテゴリーでは、どちらも100件近くの減少があり、全体的な消費意向が下がる結果となりました。特に、ファッションや旅行といった消費者が興味を持つカテゴリーの低下は、経済全体への影響を示唆しています。
物価高の影響
また、物価高の影響が鎌首をもたげ、消費者は支出を抑える選択を余儀なくされています。これにより、食料品や飲料といった基本的なカテゴリーでは若干の増加が見られるものの、全体的には消費意欲が厳しい状況であることが伺えます。
結論
年末年始を過ぎて消費を抑えたい気持ちと、物価高による影響で、2025年2月の消費意欲指数はこれまで以上の冷え込みが予想されます。消費者の意識が厳しくなっている中、今後の対策が求められる時期となるでしょう。82%の消費者が「特に買いたい物がない」と答えている現状を考慮に入れ、経済が循環し続けるためには何らかの刺激が必要です。