子宮頸がん治療の光
2022-06-29 13:05:10

子宮頸がん治療の革新!関西医科大学が光線力学的療法による早期治療法開発に向けクラウドファンディングを実施

子宮頸がん治療の新たな希望:光線力学的療法による早期治療法開発



子宮頸がんは、年間で約1万人の女性が診断される深刻な病気です。近年、子宮頸がんの罹患率は上昇傾向にあり、特に初期段階である上皮内がんの増加が懸念されています。

現在、子宮頸がん対策として有効とされるHPVワクチンは、感染予防には役立ちますが、すでに感染してしまった後の段階では効果を発揮できません。そのため、子宮頸がん検診による早期発見と、子宮温存のための円錐切除が中心的な治療法となっています。しかし、円錐切除は、手術における取り残しや追加治療が必要となる場合もあり、再発のリスクや早産率の上昇といった課題も抱えています。

このような状況の中、関西医科大学では、子宮頸がんの前がん状態を光で治療する画期的な治療法の開発を進めています。この治療法は、光線力学的療法(PDT)と呼ばれる技術を応用したもので、従来の手術による切除とは異なり、低侵襲で患者の負担を軽減できるという特徴があります。

PDTとは、がん細胞に集まり、光に反応して抗がん作用を示す薬剤(5-アミノレブリン酸)と、特定の波長の光の照射を組み合わせることで、がん細胞に細胞死を誘導する治療法です。関西医科大学では、PDT治療をより安全かつ効果的に行うために、腟内アプリケーターの開発も進めており、日帰り治療の実現を目指しています。

クラウドファンディングで治療法開発を加速



この有望な治療法をいち早く患者さんに届けたいという強い思いから、関西医科大学は、クラウドファンディングを実施することを決定しました。今回のクラウドファンディングでは、治療法の臨床試験や、公的資金獲得のための活動費用を募っています。

治療法開発の意義と期待



PDTによる子宮頸がんの早期治療法は、従来の治療法の課題を克服する可能性を秘めています。手術による切除を必要としないため、患者の身体的負担を軽減できるだけでなく、再発のリスクや早産率の上昇といった問題を抑制する効果も期待されています。

さらに、この治療法は、HPVワクチンが効果を発揮できない感染後の段階においても、子宮頸がんの発症予防に貢献する可能性を秘めています。将来的には、子宮頸がん治療の選択肢を広げ、より多くの患者さんのQOL(生活の質)向上に役立つことが期待されています。

クラウドファンディングへの参加で未来を応援



関西医科大学のクラウドファンディングへのご支援は、子宮頸がん治療の未来を拓く重要な一歩となります。一人でも多くの人が健康な日々を送れるよう、この革新的な治療法開発を応援しましょう。

会社情報

会社名
学校法人関西医科大学
住所
大阪府枚方市新町2-5-1
電話番号
072-804-0101

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