イバラキの挑戦
2022-12-06 11:34:48

茨城県の老舗農機具メーカーが挑む新たな環境ビジネスの未来

茨城県の老舗農機具メーカーが挑む新たな環境ビジネスの未来



創業から108年、変わりゆく時代への適応



1914年に創立された株式会社タイショーは、初期には農業機械の製造に特化していました。当初は第一次世界大戦の影響で農業の機械化が進んでいた時代背景に位置付けられ、昭和の時代もその流れを受けて成長を続けてきました。これまでの108年の歴史の中で、日本の農業発展に寄与してきたタイショーは、今新たな局面に直面しています。

環境への配慮と新規事業の展開



平成に入ると、農業人口の減少と農村の過疎化が進む中、タイショーは単一の農機具業種にとどまることへの危機感を抱くようになりました。そこで、2009年に「環境事業部」を設立し、太陽光発電システムの供給に乗り出しました。当初は知名度が低く、導入コストの高さから厳しい状況が続きましたが、2011年の東日本大震災を境に再生可能エネルギーの重要性が再評価され、需要が急増。性能向上とコスト削減が実現し、現在では会社の主要な事業部に成長しました。

自社施工と高い顧客責任



タイショーの特徴は、自社施工にこだわる点です。現在の受注の約6割が自社で行われ、残りの4割は信頼できる業者に依頼しています。自社での施工を強化することで、顧客に対する責任感を明確に示すだけでなく、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制を整えています。

単なる電気からの転換を模索



これまでの営業スタイルは、ガス主体の家庭を対象に太陽光発電を導入して電気メインに切り替えるものでしたが、昨今の電力不足や光熱費高騰の影響で、オール電化化に対する懸念が広がっています。顧客の多様化するニーズに応えるため、タイショーはガス関連の提案を始め、「乾太くん」や「エコワン」といった製品への需要を実感しています。

社員の挑戦を後押しする企業文化



タイショーは、社内においても「やってみろ」というバックアップの文化が根付いています。社長との距離が近く、社員の挑戦を奨励する環境が整っています。また、社員8名が経営大学院に在籍しており、その学びを実践に活かしています。この流動的な思考が、変わりゆく時代に対応する柔軟性を生んでいます。

地域未来牽引企業としての役割



タイショーは過去の実績から「地域未来牽引企業」として認定され、地域経済の牽引を目指しています。2022年にはアントラーズビジネスクラブに加盟し、地域創生を目指す活動を展開。カシマスタジアムでのイベントなどを通じて、地域に密着したビジネスを行っています。今後も地域のニーズに応えるべく、カンプロとの連携を強化し、「エコライフ祭り」といったイベントの開催を計画しています。

結論



茨城県の老舗農機具メーカー、タイショーが直面している挑戦は、環境への配慮や地域貢献に根ざしたものであり、革新を求める姿勢が光ります。今後の展開に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
株式会社タイショー
住所
茨城県水戸市元吉田町1027
電話番号
029-274-5411

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