サンコールが開発した次世代トリガーセンサー
京都市の自動車部品メーカー、サンコールが新たに開発した「パイロスイッチ一体型トリガーセンサー」は、2025年12月に市場投入を予定しています。この先進的なデバイスは、EV(電気自動車)化の進展に伴い増大する電流管理の需要に応えることを目的としています。特に、過電流を瞬時に検出し、迅速に遮断操作を行うことで、車載用途だけでなく、再生可能エネルギー産業やデータセンターでも大きな需要が期待されています。
高速な異常電流検出
サンコールのトリガーセンサーの特長は、20μsec以下の速度で異常電流を捉え、即座に外部の遮断装置に信号を送る点です。このシステムが実現することにより、バッテリー周辺でのショートや過熱による火災リスクを大幅に低減することが可能となります。具体的には、過剰な電流が発生した瞬間にセンサーが動作し、導線を瞬時に遮断します。
サンコールは、パイロスイッチとの統合によって、センサーの機能をさらに向上させました。この統合により、センシングから遮断までのプロセスが一貫して確実に行えるようになります。さらに、今後はバックアップ機能をも備えた製品の展開も計画しています。
火災リスクの低減
自動車事故が発生した場合、バッテリーが壊れてショートを引き起こすことがあります。これにより、恐ろしい火災や爆発のリスクが伴うため、サンコールではセンサー技術と遮断技術の組み合わせによって、このリスクを最小限に抑えることを目指しています。
「バッテリーの劣化やアクシデントによる過電流が流れた際、その瞬間を見逃すことは重大な火災の原因に繋がります。従来の溶断型ヒューズでは、その瞬間の異常を確実に検出するのが難しかったため、我々はこの問題を解決するセンサーの開発に挑戦してきました。火災リスクを未然に防ぐために全力を注いでおり、このセンサーが役立つと確信しています。」と、開発責任者の村上建二氏は語ります。
自動車から新たな市場へ
サンコールのトリガーセンサーは自動車向けに開発されているものの、その適応範囲は広がっています。電流センサー事業は、バッテリーマネジメントにおいて高精度な電流検出を実現し、2015年からはシャント型センサー、さらに2023年にはCROCUS社との提携による磁気式センサーを発表しました。これにより、EV市場における競争力を一層強化しています。
2024年にはドイツでの販売拠点を新設し、さらなる欧米市場への拡販を計画しています。2030年には、グローバルでの売上20億円を目指す見込みです。
期待される展示イベント
このトリガーセンサーは、2026年1月にラスベガスで開催されるCESや、東京のオートモーティブワールドでも披露される予定です。今後、サンコールは異常電流の高速で高精度な検出を通じて、自動車だけでなくエネルギー分野やデータセンターなどでも新しい市場を開拓しています。さらなる改良と進化を続け、安全性能の向上に寄与していくことでしょう。