フォーネスビジュアスに新たな前立腺がん発症リスク予測項目が追加
2023年、フォーネスライフ株式会社とNECソリューションイノベータ株式会社による共同プレスリリースでは、疾病リスク予測検査サービス「フォーネスビジュアス」に、5年以内の前立腺がん発症リスクを新たに追加することが発表されました。この検査は、45歳以上の男性を対象に、一部の医療機関で受診可能です。
先進技術が生む新たな健康管理
この「フォーネスビジュアス」は、アプタマーという技術を用い、わずか少量の血液から約7,000種の血中タンパク質を一度に解析します。この革新的な手法により、疾病発症リスクを視覚的に示し、自身の健康状態を把握できるようになります。新たに前立腺がんに関連する13種のタンパク質が特定され、このリスク項目に加えられたことで、より幅広い健康予測が可能となります。
前立腺がんの現状とその重要性
前立腺がんは、日本人男性において最も多く見られるがんの一つであり、約9人に1人が生涯でこの病に罹患するとされています。近年、患者数は増加傾向にあり、早期発見や予防がますます重要視されています。健康的なライフスタイルの確立が、前立腺がんの発症リスクを軽減する方法として、研究によって確認されています。
リスク評価の仕組み
新設された5年以内の前立腺がん発症リスクは、リスクを4段階で評価し、具体的な発症率(%)と、平均に対する発症しやすさの倍率を示します。この発症リスクは、特定の集団を長期にわたって追跡した研究によって裏付けられており、千葉県がんセンターとの共同研究を通じて日本人に適用する際の妥当性も確認されています。
多様なリスク予測項目の拡充
今回の検査項目追加により、フォーネスビジュアスでは、疾病発症リスクの予測は認知症、心筋梗塞・脳卒中、慢性腎不全、肺がん、そして前立腺がんの5項目に拡充されました。また、健康状態については耐糖能、肝臓脂肪、アルコールの影響、心肺持久力、内臓脂肪、安静時代謝量の6項目で評価されます。
未来に向けての展開
フォーネスライフとNECソリューションイノベータは、今後もさまざまな企業との連携を強化し、血中タンパク質のデータや生活習慣の改善経過をビッグデータとして蓄積していく予定です。これにより、疾病発症リスクを予測する機能を順次拡大させ、健康・医療分野における新たな価値を創出し、長寿社会に寄与していくことを目指します。
「フォーネスビジュアス」の新たな取り組みは、人々が自分らしく生きるための手助けになり、一人ひとりの健康への意識を高めるきっかけとなるでしょう。試験を通じて、自身の健康リスクを知り、日々の生活習慣の見直しにつなげることで、未来に向けた健康管理が実現されることを期待しています。