キャンパス再整備
2023-09-20 14:00:02
神戸女学院の新たな未来を築くキャンパス再整備計画
神戸女学院の新たな未来を築くキャンパス再整備計画
神戸女学院は、キャンパスの再整備に関する最初のステップとなる「理学館西側地域再整備計画」に着手しました。この再整備プロジェクトは、日建設計の提案に基づき、既存の重要文化財とされる校舎群の美しさを最大限に引き出しつつ、新しい時代に即した教育環境を提供することを目指しています。
再整備プロジェクトの目的
今回の再整備計画では、歴史的なヴォーリズ建築の美を損なうことなく、新しい施設を設計していく方針が採られています。設計チーフの大澤智氏は、「ヴォーリズの精神を引き継ぎながらも模倣はしない」というコンセプトのもと、建物どうしを連結する回廊や中庭の要素を活かすことを述べています。その結果、新設される棟は理念を受け継ぎながら、機能的かつ美しい空間を提供します。
メディア向け取材会
2023年9月11日には、デザインの詳細を説明するメディア向けの取材会が開催されました。トークセッションには、近代建築の保存・改修に関する専門家や重要文化財の保存活動に関わる趣旨が語られ、キャンパスの持つ社会的・教育的価値が強調されました。参加したメディアの方々は、神戸女学院の美しい建築とその歴史を肌で感じ、理解を深める貴重な機会となりました。
設計のポイントと美しさ
大澤氏の説明によると、新たに設計される棟は、西側の地域を新しいエントランスとして活用するため、理学館の美しい景観を引き立てる工夫が施されています。また、ラウンジは豊かな緑に接するよう設計され、人々が集まる社交の場となる予定です。さらに、重要文化財の理学館との軸線を共有することで、建築美を一層際立てます。
建築の保存・改修の重要性
田原幸夫氏(京都工芸繊維大学客員教授)は、近代建築の重要文化財として評価されている神戸女学院のキャンパスの価値について触れ、「本物の中で教育を受けることの意義」を強調しました。彼は、近年の都市環境におけるフェイクの氾濫に警鐘を鳴らし、真の建築の価値を見分ける力を育む重要性を訴えています。
また、山形政昭氏(関西学院大学客員教授)も、神戸女学院の独自性や美しさを称賛し、同キャンパスの建築が持つ魅力を再認識する重要性を強調しました。彼によると、構造や素材の選定も非常に洗練されているといいます。
今後の展望
神戸女学院は、2025年の創立150周年を記念して、新設される棟を完成させる予定です。2024年6月には新棟建設工事が始まる予定で、幅広い世代が利用できる新しい教育施設を実現します。
この再整備プロジェクトは、神戸女学院の教育理念を具現化する重要な機会となるでしょう。多くの人々に、その価値を体感してもらえることを期待しています。
会社情報
- 会社名
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学校法人神戸女学院
- 住所
- 兵庫県西宮市岡田山4-1
- 電話番号
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