ウクライナ避難民の支援
2023-11-16 11:00:03

ウクライナ避難民が日本で新たな歩みを始める: 多文化人材支援センター設立の背景と展望

ウクライナ避難民が日本で新たな使命を果たす



ウクライナ避難民であるポジダイェヴァ・アンナさんが、日本に長く住むことを目指す同国の人々を支援する一般社団法人「多文化人材活躍支援センター」の理事として加わることとなりました。彼女の背景や新たな活動について詳しく見ていきましょう。

アンナさんの過去



アンナさんは、2022年11月に日本に避難してきましたが、その道のりは決して簡単ではありませんでした。元々、彼女は福岡で美容学校に留学した経験があり、日本語も堪能です。その後、ウクライナに戻り、自ら美容サロンを開業しながら、2人の娘と夫と共に首都のキーウで平穏な日々を送っていました。しかし、2022年2月24日にウクライナ侵攻が始まったことで、彼女の人生は一変します。美容サロンが置かれていたビルも攻撃を受け、浸水によって営業が不可能になりました。

その後、国外への避難を真剣に考えることとなり、かつての留学先である日本が救いの場所となることを心に決めました。和歌山県で実施されていた「SAGA Ukeire Network」に応募し、2022年11月15日に娘2人と共に日本にやってきました。さらに、2023年4月には夫も合流します。

多文化人材活躍支援センターの設立



アンナさんは、佐賀県内の認定NPO法人地球市民の会でインターンとして勤務しながら、寄付イベントの企画やウクライナ料理教室を開くなどしましたが、娘たちの教育のために他県へ移住することを決断しました。そこで、彼女は元スタッフの山路健造さんと共に、「日本に長期的に住むウクライナ人をサポートしたい」との思いで新たな団体の設立に動き出しました。

「多文化人材活躍支援センター」は、ウクライナ避難民が自らの経験を生かして日本社会で活躍できる環境を提供することを目指しています。興味深いことに、この団体は、ウクライナ侵攻後に避難民当事者が中心となって設立された初の非営利団体です。これは、避難民自身が自らの支援を行うための画期的な取り組みです。

代表理事の経歴



代表理事の山路健造さんは、大分市出身で立命館アジア太平洋大学を卒業後、西日本新聞社で記者として活躍。その後、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊に参加し、フィリピンにて国際的な視点を身につけました。帰国後は認定NPO法人地球市民の会へ入り、タイ文化の発信や地域の多文化共生に貢献してきました。特に、タイ人コミュニティへのサポート活動が評価され、2021年にはふるさとづくり大賞も受賞しています。

ミッションとビジョン



この新しい団体のミッションは、外国人材がその能力を存分に生かして活躍できる社会を作ることです。多文化人材の経験や知識、ネットワークをベースに、国籍や民族の垣根を越えて新たな価値を創出することを目指しています。特に、人口が減少している日本において、多文化人材のリーダーシップが必要とされています。

今後は、ウクライナ避難民が日本で生活しやすくなるよう、日本語教育や就労支援などのインフラを整える活動を進める予定です。また、タイ農村部の学生が日本で学び、働くための支援も視野に入れています。

新団体は、2022年12月にウクライナ避難民支援を目的としたイベントを企画しているとのことで、メディア関係者の注目も集めています。多様な文化背景を持つ人々が対等に暮らし、輝ける社会を目指す「たぶさぽ」の活動に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
一般社団法人多文化人材活躍支援センター
住所
佐賀県佐賀市唐人2-5-25
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。