2025年度の「台湾デザイン展」が、台湾中部の彰化県で初めて開催され、その年最大の注目イベントとなりました。この展覧会は、デザインを通じて都市のエネルギーを引き出すことを目的としており、過去22年の実績から多くの来場者を魅了してきました。特に今回は、783万9千人という記録的な来場者数を記録し、経済効果は約398億円に達したと報じられています。
「台湾デザイン展」は、毎年公募で選ばれた各自治体が中央政府と共催する一大イベントであり、今や台湾の文化的な風景の一部となっています。彰化県がこのイベントを開催したのは初めての試みであり、地域の産業や文化が結集した盛り上がりを見せました。
2025年度のテーマは「彰化行(((CHANGHUA)))」であり、彰化の物流、産業、文化を網羅した展示が行われ、700名以上のデザイナーと1,640社の企業、さらに600の地域店が参加しました。これは、今までで最大規模の展示となりました。
彰化は300年以上の歴史を持ち、農業や工業など多様な産業の中心でもあります。この歴史的背景を基にした展示は訪れた人々にとって新たな発見となったことでしょう。メインビジュアルはアーロン・ニエ率いるデザインチーム「永真急制Workshop」が手がけており、海と空の色を基にして彰化の文化やランドスケープを描きました。
エリアごとに特色のある展示が組まれており、彰化市、鹿港鎮、田尾鄉、田中鎮の4つの地域でそれぞれ異なるテーマの展示が行われました。各地の文化や産業、さらにはサステナビリティに焦点を当てた展示も多く、訪問者は多様な側面から彰化を知ることができました。特に「循環デザイン」や「平和への祈り」といったテーマが扱われ、深いメッセージ性を持つ作品も多く見られました。
また、588もの各種イベントが開催され、マーケットやコンサート、光のショーなど、多岐にわたる楽しみ方が用意されていました。来場者は単に展示を鑑賞するだけでなく、彰化の文化や魅力を直に体感することが出来る機会となりました。
「台湾デザイン展2025」は、デザインが持つ力を再確認させる一方で、地方の魅力を存分に発信する場としても成功を収めたと言えるでしょう。来年度は桃園市での開催が予定されており、さらなる進化に期待が寄せられています。台湾でのデザインの魅力を体感できる貴重な機会を見逃さないためにも、公式サイトやSNSをチェックしてみてはいかがでしょうか。公式情報は以下のリンクからご覧いただけます。