タイでの資源循環:ECOMMITとみずほ銀行の挑戦
日本の循環型ビジネスの先駆者、株式会社ECOMMITとみずほ銀行が手を組み、タイにおける国際資源循環の実証事業をスタートさせました。これにより、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出します。
経済産業省の支援を受けたプロジェクト
このプロジェクトは、経済産業省が発表した「令和5年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を受けて進められます。この補助金は、日本企業が海外でインフラを展開し、グローバルサウスの課題解決を図るための資金を支援するものです。
ECOMMITとみずほ銀行は、この補助金を利用して、タイにおける持続可能な資源循環のモデル構築を目指します。タイは2021年にバイオ・循環型・グリーン経済モデルを策定し、環境問題への積極的な取り組みを進めています。ECOMMITは、17年間の経験をもとに、現地の環境問題解決に貢献することを目指しています。
資源回収・選別の新拠点設置
具体的な取り組みとして、ECOMMITはタイにおいて資源回収・選別・出荷拠点を新設します。この拠点では、「ものの流れ」をデータ化したトレーサビリティシステムを活用し、リユース・リサイクルを促進します。特に引越し時の不要品回収業務を事業化し、販売ネットワークの拡大を図ります。
さらに、現地の販売パートナーとの協力を深め、サプライチェーンの安定化も目指します。これにより、資源循環モデルを確立し、引越し時の不要品回収を効率的に行える仕組みを構築することが期待されています。
ECOMMITのビジョン
ECOMMITは「捨てない社会をかなえる」を理念に、循環型社会のインフラをビジネスで実現しています。自社開発のトレーサビリティシステムを導入し、リユース・リサイクル率の算出やCO2削減の到達度を測定することで、企業や自治体にサステナビリティ推進のための包括的なサービスを提供しています。
日本国内では7箇所の循環センターを持ち、不要品の回収・選別・再流通を効率的に行っています。今回のプロジェクトは、その持ち前の技術とノウハウをタイに展開する重要な取り組みです。
みずほ銀行の支援
みずほ銀行は、日本のスタートアップ育成の一環として、海外展開を支援しています。その豊富なネットワークや知見を活かし、ECOMMITのタイ進出による事業成長を後押しする方針です。また、国際資源循環のインフラ構築によって、廃棄物量の削減と脱炭素社会の実現に貢献することを目指しています。
持続可能な未来への道
このように、ECOMMITとみずほ銀行の共同プロジェクトは、タイを中心にした国際資源循環のモデル構築に大きな期待が寄せられています。アジア地域の持続可能な発展を支援し、「ともに挑む。ともに実る。」という理念の下で、今後の成長が注目されるプロジェクトとなるでしょう。
参考情報
このプロジェクトが成功裏に進展することで、日本とタイの架け橋となり、さらなる国際資源循環の発展が期待されます。