イルグルム、株主優待にデジタルギフトを導入
株式会社イルグルム(証券コード: 3690)が、株主優待としてデジタルギフト®を導入しました。実際のサービスは、株式会社デジタルプラスの子会社である株式会社デジタルフィンテックが運営しており、株主の利便性向上を目指しています。この取り組みを通じて、デジタル化が進む時代における株主優待制度の新たな形を模索しています。
変化する株主優待の重要性
近年、上場企業を取り巻く環境は急速に変化しています。新たな上場維持基準や資本コスト、株価を意識した経営に関する東証の要請、更に少額投資非課税制度(NISA)の導入などの影響を受け、個人投資家の存在感が増しています。このような中、企業へのファンを増やすため、株主優待の重要性も高まっています。
イルグルムは、株主優待ギフトを「支払いのDX(デジタルトランスフォーメーション)」として位置づけており、株主の皆様に向けて利便性を重視した取り組みを進めています。
デジタルギフトの魅力
デジタルギフト®の最大の特徴は、会員登録が不要で誰でも簡単に利用できる点です。利用者はQRコードを読み込むことで、すぐに自分の欲しいギフトを受け取ることができます。物理的な商品券に代わる新しい形のギフトとして、多様な選択肢が用意されています。
さらに、使われなかったギフトの代金は全額返金されるというのも嬉しいポイントです。このシステムにより、株主優待の無駄を減らし、余剰金を次回以降の還元に活用することが可能になります。
株主優待の集計から配送までを低コスト・低工数で実現することで、企業側にもメリットがあります。他社のギフトカードや自社商品との交換が可能であり、これによって企業へのファン化がより進むでしょう。
目指す未来—流通総額1,000億円
イルグルムは、2027年9月期までに流通総額1,000億円を達成することを中期目標としています。この目標を達成するために、株主優待領域を中心にデジタルギフトの提供範囲を拡大し、経営辞退の強化を図ります。また、補助金ファクタリングや資金移動業サービスの展開も計画しています。
現在、月間流通総額は約34億円に達しており、これをさらに増やしていくことを目指しています。特に3万円以下のto C現金支払いをしっかりと網羅し、広告、金融、人材領域という3つの軸で取り組みを強化していきます。
「デジタルギフト®」は、株主と企業を繋ぐ新しいコミュニケーションの形を提供し、企業のファンを増やすことに貢献することが期待されます。今後も株主優待制度がどのように進化していくのか、目が離せません。
おわりに
デジタルギフトの導入は、企業と株主との関係性をより深める新しい試みです。イルグルムのこの取り組みが、他の企業にも影響を与え、さらなる株主優待の革新を促すことを期待しています。